先日の記事の続きです。獣害問題関係者が脱力するような記事を書いてくれた中日新聞ですが、その続きまでご丁寧に記事にしてくれました。
ドングリでクマ防ごう 熊森協県支部 能美、白山の山中にまく(リンク先はweb魚拓)
いや、ですからそれは効果も定かでないうえにわかっているデメリットが多すぎる方法なんですよ。軽くおさらいしておきましょう。
ドングリをまくことのデメリット
・病害虫がもたらされる
・動物が人慣れする
・遺伝子攪乱の可能性がある
・食べられずに残れば水質汚濁の原因になる
ま、ぱっとこんなところですか。詳しく知りたい方は先日の記事も読んでください。
これを書いたのは前回の記事と同じ記者が書いているようですね。斎藤雄介記者ね。覚えておきます。こういう餌やりには問題が山積みで現在は非推奨なのに肯定的に取り上げるというのは記者もデスクも獣害問題の知識がないか本質的に無関心なのでしょう。
野生動物を(人に)近づけさせない、慣れさせないが今の獣害問題対策の基本ですが、それと全く反対のことを肯定的に取り上げるとか、獣害問題を解決して欲しいのかすら疑問に思えてきます。これが仮に身内だったら脳が働いているのかと罵るレベル。
実を言うと、「野生グマに対する餌付け行為としてのドングリ散布の是非について」へのリンクを貼って中日新聞社には一度メールしたんですね。内容は前回の記事の表現をソフトにした感じで。ですが、返答は無し。まぁ、肩書もない一般人ですし。もう一度やってはみますがどうなるか・・・(´.ω.`)
いっそ大勢の人が送れば先方も動くんでしょうが、それはチェーンメールの危険性が大ですしね・・・。
1ブロガーじゃ無理っぽいので、これは保全生態学者に動いて欲しいです。
ドングリでクマ防ごう 熊森協県支部 能美、白山の山中にまく(リンク先はweb魚拓)
いや、ですからそれは効果も定かでないうえにわかっているデメリットが多すぎる方法なんですよ。軽くおさらいしておきましょう。
ドングリをまくことのデメリット
・病害虫がもたらされる
・動物が人慣れする
・遺伝子攪乱の可能性がある
・食べられずに残れば水質汚濁の原因になる
ま、ぱっとこんなところですか。詳しく知りたい方は先日の記事も読んでください。
これを書いたのは前回の記事と同じ記者が書いているようですね。斎藤雄介記者ね。覚えておきます。こういう餌やりには問題が山積みで現在は非推奨なのに肯定的に取り上げるというのは記者もデスクも獣害問題の知識がないか本質的に無関心なのでしょう。
野生動物を(人に)近づけさせない、慣れさせないが今の獣害問題対策の基本ですが、それと全く反対のことを肯定的に取り上げるとか、獣害問題を解決して欲しいのかすら疑問に思えてきます。これが仮に身内だったら脳が働いているのかと罵るレベル。
実を言うと、「野生グマに対する餌付け行為としてのドングリ散布の是非について」へのリンクを貼って中日新聞社には一度メールしたんですね。内容は前回の記事の表現をソフトにした感じで。ですが、返答は無し。まぁ、肩書もない一般人ですし。もう一度やってはみますがどうなるか・・・(´.ω.`)
いっそ大勢の人が送れば先方も動くんでしょうが、それはチェーンメールの危険性が大ですしね・・・。
1ブロガーじゃ無理っぽいので、これは保全生態学者に動いて欲しいです。
以下色眼鏡で書きますが、こういう記事って、たぶん扱いが環境とか歴史じゃなくて、(運動会のような)地域イベントの紹介なのでしょう。だから「この問題についてどんな議論が?」てな視点はなく、「こんないいコトありました☆いいトコですね」が基本姿勢で、イベント主催者側に取材しただけで書いていると思います。テーマによっては背景を調べてほしいものですが、全てのイベントにそうしろとは言えないし、そもそも読む側が気づくのは記事になった後だし…orz
記者への働きかけについて経験をもとに申し上げれば、地方であれば支局に電話して記事の日付と内容を挙げて担当者と話すことは(粘りがいるかもしれませんが)不可能でないと思います(リンクに少し体験)
ただまあ、個人の考えはともかく、いったん記事にしてからの方向修正は難しいでしょうねえ。記事としては小さくとも、お墨付きのようなものですから、なんとかしてほしいところですが。
僕も、さんにゃんさんのコメントにある「地域イベント紹介」気分というのに同意です。
僕の住む北海道にも大規模な地方紙がありますが、環境モノの記事の記述に首をかしげることが多いです。
サケが今年も○○川に遡上してきました、くらいならまだいいのですが、マガンのねぐら入りの取材で鳥インフルへのトンデモな内容を書いてしまったり、いくつか目にした記憶があります。環境資源が観光資源として重要であるとされている北海道の地方紙でさえ、です。
以前、twitterでこの話題に対して「地方のヒマネタ」と仰った方がいましたがまさにそれで、一般の記者が専門知識もないまま取材に来て書くような事例があると聞きます。先のマガンの例では、担当の方に応対する時間が中で記者と話をしていたら言ってもいないことを書かれて文脈がおかしなことになったとのことですが、今回はおそらくその逆で、イベント主催側がトンデモで、かつ取材に対して丁寧だったため、こういった記事になったのだと推察します。とはいえ、少しでも調べれば会の活動の立ち位置や善し悪しなんてのはすぐに分かることで、地域イベントを紹介するだけ、問題があるかどうかも書かずに読み手に判断を丸投げすらしない――当該記事のことです――のはよくありません。というか駄目です。
対象について無理解なまま危機感を煽るような書き方がよくないのはどの分野でも同じですね。
それにしても、梨さんの問題意識と記事を上げるフットワークには毎度感服です。応援しております!
熊と水環境保全に関心がある者です
熊森協会の主張には疑問を持っていますが、以下の指摘が気になったので一言。
>・食べられずに残れば水質汚濁の原因になる
人が街から拾ってこれる程度の量を、山の中に撒くのならば、問題ありません。
土壌微生物がドングリを分解して、他の生物の栄養となります。
季節的にも、豪雨で表土が洗い流されるということもまずありませんし。
川に直接投げ込めば、さすがに問題ですが。
>人が街から拾ってこれる程度の量を、山の中に撒くのならば、問題ありません。
土壌微生物がドングリを分解して、他の生物の栄養となります。
季節的にも、豪雨で表土が洗い流されるということもまずありませんし。
川に直接投げ込めば、さすがに問題ですが。
ご指摘ありがとうございます。確かに十数キロ(山の中に100キロ単位では持っていかないだろうし)なら、ハクチョウなどの餌やりとは違ってその危険性は薄いかもしれませんね。失念しておりました。ありがとうございます。
そうなんですよね。熊森なんて小躍りしてますよ。
http://kumamori.org/news/blog/recent-act/20101013cop10.html
とりあえず、メールだけはしてみるつもりです。
北海道でも類似のことがあるのですね。詳しく記事にしていただければと思います。
>対象について無理解なまま危機感を煽るような書き方がよくないのはどの分野でも同じですね。
同意します。
>それにしても、梨さんの問題意識と記事を上げるフットワークには毎度感服です。応援しております!
いえいえ、それほどでも。お気持ちはありがたいです。