司法試験論文合格モーニングゼミ

笹瀬健児の司法試験論文合格モーニングゼミ

項目について

2006-08-30 23:28:20 | Weblog
項目が立てられていない答案があります。
正直、読みにくいです。
見出しのない新聞が読みにくいのと同じです。

項目があると、大まかな内容をつかむことができ、
大意を取り違える心配もありません。
心に余裕を持って読むことができます。
無駄な緊張を強いられることもないので、
読んでいても疲れません。

項目は立てられているが、
項目の意味がよく分からない答案があります。
大意を掴めないような項目は、立てる価値はありません。
灯りの消えた灯台のようなものです。

項目と項目以下の内容が噛み合っていない答案があります。
これでは、思考が論理的でないことを、わざわざ明言しているようなものです。


単純明快な文章の書き方

2006-08-20 07:52:18 | Weblog
実務で求められている良い文章は、一言で言い表せば、「単純明快」な文章です。
学者が百選で書いているような難解な文章では、司法試験には合格できません。
分かりやすく、一読直解でさっと読める。リズム・勢いのあるそんな文章。それが説得力を生むのです。

そのような文章を書くにはどうすれば良いのでしょうか。

1 一文を短くすること。
「長い文章には、いくつもの内容が盛り込まれているので、内容相互の関係も複雑になって、文章には捻れが起こりがちであり、文章も複雑になりがちです。」と書くのではなく、
「長い文章には、いくつもの内容が盛り込まれます。すると、内容相互の関係も複雑になります。いきおい文章には捻れが起こりがちです。つまり文章も複雑になりがちなのです。」と書きましょう。

2 指示語、「こと」「もの」は、極力使わないこと。
指示語はそれが何を指しているのか、しばしば分かりません。
みなさんも、何を指すのか分からない指示語の問題を国語で解かされた経験があるでしょう。しかし、そもそも、多くの人が解答に苦しむような指示語の用いられている文章は、悪文です。そんな悪文を国語の問題として出題すること自体、ナンセンスです。
「こと」「もの」も指示語と同じく、何を指しているのか、しばしば分かりません。
「良い文章を書くために必要はものは、いくつかありますが、このことも、良い文章を書くために必要なことです。」と書くのではなく、
「良い文章を書くために必要な「技術」は、いくつかあります。指示語や「こと」「もの」を使わないという「技術」も、良い文書を書くために必要な「技術」です。」と書いた方が、単純明快です。