「え?彼氏いないの?」「いませんよ(笑)」「そしたらさ、私立候補してもいいかな?」「大歓迎です!」え?( ☉_☉) 大歓迎?
あんなにメールでやりとりをして、お茶飲み友達だった私達は今まで相方の話をしたことがありませんでした。私は旦那の事を話さなかったし、彼女も、彼氏の事を話しませんでした。彼女は美人だし、スタイルも良い、話も面白いので、彼氏がいるものだと思い込んでいたのです。なので、居ないと聞いても嘘だと思っていました。実際は嘘なのですが、彼女は未だに彼氏はいないとシラをきり通しています(笑)いつまで騙されてあげればいいでしょうね?
また何ヶ月か経って、今度は私が体調を崩して会社を何日も休みました。彼女は毎日のようにメールをくれて、とても心配してくれていました。そして、私がいなくて寂しいと伝えてくれました。本当に嬉しくて、何だか心が温かくなる気分でした。彼女とのやりとりが楽しくて、いつまでも病気でいようかと思うくらいでした。そして、ある日私は彼女に言いました。「本当に優しいよね。あなたの彼氏はきっと幸せだね。」「私、彼氏いないんです。」
ようやく体調が戻り、会社に復活した彼女は少し痩せていました。約束通りお茶に行き、また、以前のように楽しい日々が始まりました。その頃私は喫煙家でしたから、度々喫煙ルームにお世話になりに行くのですが、喫煙家では無い彼女が喫煙ルームまで付いてくるようになりました。子犬のようで可愛いなと思いました。ロックオンされていたのでしょうか?(笑)
次の日もメールをしました。「どう?何か差し入れでも持って行こうか?食べたい物ある?」「変わり無いです。食べたい物は特にありませんよ(^ ^)お心遣いありがとうございます。」こんなやりとりが何日か続きました。そしてある日。「あなたが居ないと寂しいね。お茶も飲めないよ(笑)元気になったら一番にお茶に行こう!」「優しいですよね。私の事なんて誰も心配しないのに、気にかけてくれるのはあなただけです。本当に嬉しいです。」このやりとりをきっかけに、頻繁にメールを送るようになりました。もちろん彼女からもすぐに返信が来て、何時間もメールをして過ごすようになりました。返信が来るのが嬉しくて、待ち遠しくて、楽しくて…
彼女とはお茶飲み友達になりました。お互いが暇な時にお茶をする程度の仲です。不思議と家族の話はしませんでした。何の話をしていたのか覚えていませんが、楽しい時間を過ごしていたように思います。ある時、彼女が体調を崩して何日も会社を休みました。普段から時々そんな出来事があったので、特に気にすることなく日々過ごしていましたが、ふと心配になって、何となくメールを送ってみたのです。「体調どう?大丈夫?いつから仕事に来れそう?」彼女からはすぐに返事が来ました。「大丈夫じゃないです。熱が高くて下がりません。病院には行きましたが、時間がかかるみたいなので、しばらくは会社には行けそうにありません。」そうなのか…と、…
新たに始めた仕事は営業職でした。高収入に惹かれて飛び込んだ世界です。ここで、彼女と出会います。最初の印象は以前にも書いていますが、最悪でした。彼女はプライドが高そうで、持ち物も高そうで、何より周りに馴染まない雰囲気をバンバン出していたのです。私とは合わないだろうと直感で思いました。いい距離感で過ごそう。近付くと危ない感じもしました。それから、1年程は同僚として普通以上に親しくなることなく過ごしました。旦那もいる、子どももいる、普通だ。私は普通に生活出来ていることにとても満足していました。見た目のメンズ感はありましたけどね。
2人目の妊娠発覚までは正社員で仕事を続けていましたが、出産を期に退職しました。そして、子どもが1歳になる直前に仕事を始めることにしました。働かなくては旦那の稼ぎだけでは赤字続きだったのです。何枚もあるカードの残額も無い状態でした。返済も大変でした。早く働かないと一家揃って餓死です。
欲しいと思ってもなかなか子どもは出来ませんでした。最初はあんなに簡単にできちゃったのに。子どもを作る行為は苦痛でした。何度か拒否を続けた事があり、大ゲンカになったこともありました。それでも、兄妹が欲しい。それしか思いませんでした。5年後、ようやく子どもができました。これで、私がいなくなっで安心だ。そう思いました。
私がいなくなった後の事を考えました。この子は一人ぼっちになってしまう。旦那は役に立たない。兄弟がいないと!旦那に話しました。妹作るよ。
子どもと過ごすことに何のストレスもありませんでした。毎日が発見の日々で、母親として普通にやっている。そんな自己満足に浸っていました。旦那がいなくても全く平気でした。彼がいないと事が進まないという出来事が全くなかったからでしょう。全て私が決め、判断して生活していました。そして、ある事を思い始めました。この子には兄弟が必要だ。
旦那の稼ぎはとても良いとは言えるものではありませんでした。おまけに、借金もありました。ま、そんなの返せばいいじゃん。程度に思っていた私は特に何も考えずに生活を続けました。借金を返済し、子どもと毎日穏やかに過ごしました。私と子どもの生活の中に旦那はほとんど居ませんでした。彼の生活はギャンブル漬けでした。
子どもができてしまったので、結婚をする事にしました。子どもを育てたら何か変わるかもしれない。きっと、楽しい生活が待っている。そんな気持ちで結婚を決めました。子どもが生まれた時、特に感動することはありませんでしたが、子どもはとても可愛く思えました。この子の為に一生懸命生きよう。この子の為になる事をたくさんしてあげよう。そう思いました。自分の分身です。
そんな生活を続けるうちに友達が結婚をして遊び仲間が1人2人と減っていきました。私も親から散々結婚をしろと言われ続けていましたので、手っ取り早く近くにいた人間と付き合う事にしました。これが、最悪の選択肢だったのです。お金にとてもルーズでした。お金に困った事がなかった私は、そんな事気にする事もなく、付き合い続けました。どこか、本気ではなかったのでしょう。まぁ、元から好きで付き合いを始めたわけでもありませんから、そこまで深くも考えなかったのです。でも、この安易な行動が私の人生を決定してしまう事になりました。妊娠したのです。
ハッキリと自分が何者なのか、なぜ女性に惹かれるのか、なぜ男性とはきちんと向き合って付き合えないのか、恋だの愛だのという感情が湧いてこないのか。理解できなかったし、考えたくもなかった。自分は普通だと言い聞かせて。本当は女性に惹かれているのも分かっていたのに、それはいけない事だと抹消して過ごしました。周りからあいつは女の子が好きなんだと思われるのが嫌で、好奇の目で見られる事が恐怖で普通を装う事、派手に遊び歩く事でそれを払拭しようとしていました。
自分では普通に好きになった人だと思っていましたが、今思えば人として惹かれていたのだと思います。その頃は恋愛対象が男だと思い込んでいて、本当は色白でぽっちゃりした女性が好みだったのに封印していました。それはいけない事だと思っていたから。惹かれた男性とはよく食事や飲みに行きました。体の関係は一切なく、ただただ一緒に過ごす時間が楽しくて心地よかったのです。
会社が女性だらけなので、合コンの話もよくありました。会社の人達はみんな大人なので、友達と遊ぶような感覚の合コンではなく、きちんとした出会いの場のような雰囲気の合コンが多くありました。その中でただ1人興味が湧いた人がいました。男の人でした。
私が就職した先は女性しかいませんでした。とても、気持ちが楽でした。仕事も楽しかったのです。先輩達に連れられてよく飲みに行きました。年上の人達と過ごす安心感がとても心地よくて、本当に楽しく過ごしていました。でも、友達との夜遊びも抜ける事ができなくて付き合っていました。日毎に相手を変えて朝まで遊ぶのです。私には苦痛でしかなかった。いい男探し遊びは楽しくありませんでした。
学生生活を終え、就職しました。とはいえ、何の就活もしていなかったのでフリーターでもやろうかな?的な簡単な考えで過ごしていました。元々、家が裕福だったので、お金に困るなんて事は一度もありませんでした。遊びに行っても男の人が払いますし、お金が必要になるとホテルへ行けば手に入ったからです。ただ、メンズ色が濃くなるとそれも無理になりました。なので、何かしなくてはいけません。母の友達から見習いで会社へおいでと誘われたので、そこへ行く事にしました。いとも簡単に決めた就職でした。就職するにあたり、付き合っていた男性の人達はみんな切りました。ただなんとなく。
スカートを履くことは制服ではできても、私服では無理でした。お化粧も制服の時はできましたが、私生活では無理でした。高校を卒業してからも夜遊びは続いていましたが、私服では男の人が引っかかりません。そりゃ当たり前です。私の方がイケメンだったので。服装はメンズでしたし、スッピンで髪の毛はそこまで短くありませんでしたが、顔がメンズなので、今で言うパス度はかなり高かったと思います。ここまできても、自分が女だという事に嫌悪感を持っていました。男の人とセックスをし、フラフラ夜遊びをし、特定の相手を作らず、毎日帰宅は朝でした。母はこんな私を放置していましたので、自由でした。
高校生活は気分を一新して始めました。新しい友達を作るチャンスです。スカートを短くし、ルーズソックスを履き、お化粧もしました。もう、誰にも男女などとは言われなくなりました。夜遊びもしました。普通に過ごしているという安堵がありました。夜遊びでは、知らない男の人達と朝までカラオケをしていたり、ホテルに行ったりもしていました。友達何人かと毎晩のように相手を変えて同じような遊びを繰り返していました。彼氏というものも出来ました。長く続きませんでしたが、何人かの男性と付き合いました。特定の人と付き合いながらも夜遊びに明け暮れていました。お金をもらってホテルへ行く事もありました。悪の極みです。
そんな日が続く中、少しずつ彼女との距離が離れていきました。彼女は私から離れ、教師に興味を持ち始めていました。帰る時には彼女が教師に会いに行っているのを待つ事もよくありました。長い時には1時間くらい待つ事もありました。待つ事は苦にならない性格なので、他の友達とワイワイおしゃべりをして待っていた様に思います。帰ろうか。とやってきた彼女にブラウスのボタン掛け違えてるよ?靴下裏向いてるよ?などと冗談ぽくいう事もありましたが、彼女にはバカじゃないの?と流されていました。実際彼女が教師とどういう関係だったのかは分かりません。詮索もしませんでしたし、特に興味もなかったのかもしれません。その後、彼女とは普通の…
高校受験を控え、少しずつクラスの雰囲気も固くなってきた頃、勉強が苦手だった私は、成績の良い子に勉強を教えてもらう事がよくありました。休み時間になると、ノートを見せてもらったり、試験前にはどこを勉強したら良いか教えてもらったり。彼女的には不満な出来事だったのでしょう。私はあの子嫌い。仲良くするのを見るのは嫌。そんな事も何度か言われましたが、勉強を教えてもらうのを止める事はありませんでした。彼女が言いました。浮気だよね?え?付き合ってたっけ?浮気になるの?私は思いましたが、口には出せませんでした。周りの友達からはあー、また浮気してるー〇〇ちゃんに言ってやろーそんな風にからかわれる事もありました。一…
そんなやり取りの後も彼女とても仲良く過ごしていました。この子は私の事が好きなんだと思うとドキドキしました。常に隣にいてくれましたし、面白い話もたくさんしてくれました。居心地が良かったのです。休日に2人で出かける事もありました。お揃いのキーホルダーを買う事もありました。帰宅後は毎日の様に電話で話をしていました。付き合っているのとほぼ変わりない状態だったと思います。その時は気付いていませんでしたが。
彼氏と別れてから、急に仲良くなった女の子がいました。小学校からの同級生で今までは特に仲良かった事のない人です。部活が同じだった事もあり、一緒に帰るようになりました。そして、ある日言われました。彼氏と別れたって聞いたけど、未練とかある?私ね、あなたの事が好きなんだよ?男の子より好き。どう思う?え?告白やん?コレにはビビった。何て答えていいか分からなかったし、そんな対象に見ていなかったし、しかも女の子だし。言葉を慎重に選びながら答えました。ごめんね。彼氏にも未練はないし、この先も誰かと付き合う事はないと思う。これは本心でした。人と付き合うことがどれだけ足枷になるのかという事が嫌という程わかったから…
話した相手が悪かったと思います。好きなら告白しようよ!手紙書こうよ!グリグリ押してきます。後に引けなくなってしまった私は、好きでもない相手に手紙を書くことになってしまったのです。結果、付き合うことになりました。重ね重ね書きますが、好きでもない相手と。これは大罪です。付き合うことになった男子にひどいことをしています。ただ、保身の為の彼氏。後に引けなくなってしまったとはいえ、自分がしでかしたこと。2ヶ月間、その男子と付き合い、別れました。その間に私の誕生日があり、ティファニーのネックレスを貰いました。一度も付けることなく、今でも箱にしまってあります。
中学生になりました。交友関係も順調に広がり、特段変わったことも起こらず平凡に過ごしていました。制服のスカートに抵抗はありましたが、決まりなので従います。少し嫌だなぁと思う程度でした。部活も始まり、自分自身の事も特に考えることがなくなりました。この頃、よく話題になったのが好きな人の話です。ねぇ?どうなの?誰か好きな人いないの?とっさに、好きな人を作らなくては!と思い、何となく男子の名前を出しました。これがまた良くない方向にいってしまうことになります。
34歳で性同一性障害だと診断されてしまいました。気持ちとしては安堵の気持ちが大きかったと思います。あぁ、病気だったんだ。性同一性障害という存在すら知らなかった。もし、10代に知っていたら人生は変わっていたのかな。なんて、今更なことも考えてしまう更年期障害間近のオバハン。
思い出した順に書いているので、時系列は少しズレがあります。でも、流れはこんな様なものだと思います。本日は仕事が休みなのでゴロゴロしています。子ども達が学校へ行っている間は天国です。彼女は仕事なので会えません。朝のメールで愛してるよ♡と来ていました。本当に可愛い彼女です。以前までは休みの日が同じだったので、一緒に過ごす事が多くありましたが、今はそんなに会えません。寂しいけれど(ó﹏ò。)さ、もう少し寝よう!
今回の記事は偏見があり書いたものではありません。当時の私の気持ちを書いているだけで、差別的な意味は全くありませんのでご了承ください。私は普通だ。同級生の女の子達と何ら変わりはない。異端の目が怖かった。人口の少ないど田舎。自分は男になれるとずっと思っていたけれど、違った。女の子達と楽しんで遊べることはなかった。私は何かが違うと思い始めていたが、封印した。普通なんだ。女に生まれたんだから、男になりたいなんて思うのはおかしい事。オナベという言葉を知ったのはこの頃だった。テレビで見たオナベの人は見た目は男みたいだったけど、差別の目で見られていたと思う。だいたいオナベという言葉自体が好きになれなかった。…
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