★★★★☆
あらすじ
人間と機械の戦争が繰り広げられている未来から、将来の人間側の指導者となる青年をめぐって、それぞれがロボットをタイムスリップさせて送り込んでくる。
シリーズ第3作目。原題は「Terminator 3: Rise of the Machines」。109分。
感想
今作では、未来の指導者を抹殺するために女性型のロボットが送り込まれてくる。女性型になったから何かが変わったということはほぼ無かったが、これまでとは毛並みの違う新鮮さはあった。
ほぼ1作目と同じように、機械側ロボットと主人公らが追いつ追われつするストーリーだ。シンプルで分かりやすく、途中で大型クレーンを使った激しいカーアクションや墓地での銃撃戦など、ど派手なアクションで楽しませてくれる。
コミカルなシーンもしっかりと笑えるように出来ている。特に両ターミネーターの機械ならではの動きは可笑しみが溢れていた。リアクションもなく無表情でやられていく姿は、いつまでもガンガンと壁にぶつかり続けるロボット掃除機を見た時のような笑いが込み上げてくる。エイリアンやチャッキーもそうだが、怖い中にも愛嬌があるので親近感を持てる。
最後は激しいバトルの中、機械の反乱による核戦争を止めるために奔走する展開となって盛り上がる。途中で味方のターミネーターが一瞬、第1作の時のようになるのも緊張感が走ってストーリーを引き締めている。そして予想を裏切る結末には驚かされ、長い余韻が味わえる。
「ターミネーター」シリーズは第2作まで、みたいな風潮があるが、この第3作もなかなか良く出来ている。確かにこれまでメインだった未来の指導者の母親、サラ・コナーが不在だったり、前作で阻止したはずの核戦争を、いや延期されただけだから、と雑な言い訳で誤魔化したりと、シリーズの神話性や哲学は欠けているのかもしれないが、娯楽大作映画としては十分に楽しめる。
スタッフ/キャスト
監督 ジョナサン・モストウ
出演 アーノルド・シュワルツェネッガー/クリスタナ・ローケン/ニック・スタール/クレア・デインズ/アール・ボーエン/モイラ・ハリス
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