前提として
・原作と思しきものは未読。
・前作『ブレイド』は視聴済。
・ギレルモ・デル・トロ監督の他作品だと『パシフィック・リム』を視聴済。
相変わらずアクションは◎。
クリーチャーデザインも◎。
あとは、うーーーん。
前作『ブレイド』から引き続き、アクションは素晴らしい。というか進化してる。VFXもかなり進化しているが、"リーパーズ"らモンスターの造形もしっかり行っているのには好印象。やっぱり実物使わないと出せないリアルさってあるよね。
『ブレイド』に出てきた吸血鬼クラブの音楽が使われたのも嬉しかった。
だが、他の部分が全体的に微妙。
まずはストーリー。
前作より微妙な感じ。序盤は人間vs吸血鬼とその狭間に揺れるブレイド……ではなく、もはやゾンビもの。噛まれたら感染。ヴァンパイアが理性のないバケモノに変化してしまい、人間を食うどころかヴァンパイアまで食われてしまう。ヴァンパイア狩ってる所じゃねぇ……とか思ってたら、結局敵はヴァンパイアやんけ!
黒幕が誰になるのか、正直分かりやすかったので驚きもなかった。
一番の見せ場になっていたのは、vsラインハルト戦。相手がロン・パールマン氏演じるキャラクターとはいえ、そこが一番の盛り上がりで良いのか?! という疑問点が残る。
次にキャラの役割。ストーリーとも関係してる。
まずはブレイド。
なんかもう、よく分からん。単純にヴァンパイアより強くて人間みたいに日中を歩ける時点で、リーパーズの脅威をそこまで感じないし、人間とヴァンパイアのハーフであることへの葛藤も感じない。
ウィスラーの復活。
ぞもぞも、(前作の物語的にも綺麗なので)復活は望んでなかったし、復活するなら復活するでもう少し活躍してほしかった。どうも前作からの繋ぎとしか感じない。父親的な立ち位置等の話もダイジェストや会話だけでばっさり。うーむ、物足りない。圧倒的に物足りない。
ヒロイン。
ニッサがその枠だと思うんだけど、わざわざその枠にしなくても良かったのでは? という疑問が多い。というかその枠必要だったか? 恋愛にするにしてもどことなく急な展開、というかご都合主義って感じ。
最後の太陽を浴びるシーンは美しかったけど、それまでの間でブレイドとの関係性を高められている感じも無かったから、余計ご都合主義に感じてしまう。
そしてノーマック。
前作のフロストと似たような役割に見える。しかも父親への憎しみ付き。う~~~~ん、こいつこそもっと深堀させてよかったんじゃないか??? ブレイドとの対比にもなりそうで良いと思うんだけどなぁ……。
他にもスカッドをノーマン・リーダス氏が演じていたり、スノーマンをドニー・イェン氏が演じていたりと、キャスティング面でも驚かされるシーンがまぁまぁある。
スノーマンの扱いには納得してないけど!!
まとめると、前作の良かった部分をしっかり進化させたら、他の部分がもっと弱くなっちゃったって感じ。
前作もそうだったが、「人類絶滅の危機」を実感できないのはなぜなのだろうか。
『~3』も観てはみるが、あんまり期待は無くなっちゃったなぁ……
そんな作品。