ー 今作は、ナタリー・ポートマン主演、製作の作品である。ナタリー・ポートマンの出演作は現代劇ばかりだと思っていた私にとっては、驚きであった作品である。-
■ジェーン(ナタリー・ポートマン)は1871年アメリカのニューヨーク準州で夫ビル・“ハム”・ハモンド(ノア・エメリッヒ)と娘ケイティと共に穏やかに暮らしていた。
だがある日、夫が悪名高きビショップ一家に撃たれ、逃げ帰って来る。ビショップ(ユアン・マクレガー)の恐ろしさを知るジェーンは、瀕死の夫と娘ケイティを守るため、南北戦争の英雄でかつての恋人・ダン・フロスト(ジョエル・エドガートン)に助けを求める。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・何故にナタリー・ポートマンが西部劇を制作する事になったのかは分からないが、2016年に西部劇を製作した事は、評価すべきであろう。
何しろ、この年代は西部劇は絶滅危惧種であったからである。
・ジェーンは、恋人ダン・フロストを米国、南北戦争の北軍に取られ、無事を祈るが彼は帰って来ない。彼は死んだものと思ったジェーンは、ビショップの配下に居たビル・“ハム”・ハモンドと恋に落ち、娘メアリーを設け、幸せな生活を送っていた。
・だが、ある日消息不明だったダン・フロストが戻って来る。彼は南北戦争で活躍したが、南軍に囚われていたのである。そんな、ダンがジェーンを探しまわり漸く見つけた恋人に旦那と娘メアリーが居た事を知った時の寂しさに溢れる姿を、ジョエル・エドガートンが見事に演じてる。
・ビル・“ハム”・ハモンドは、確執のために懸賞金のかかった悪漢ビショップの配下により、銃で撃たれ瀕死の状態で戻って来る。ダン・フロストとの間に出来ていた娘メアリーはその前にビショップ一味に連れ去られ、殺されたと聞かされていたジェーン。
彼女はビル・“ハム”・ハモンドを守るために、ケイティをインディアンに預け、自ら銃を取りダン・フロストを頼るのである。
・ダン・フロストは傷心の日々を送っていたが、ジェーンのためにビル・“ハム”・ハモンドを守る決意をし、家の周りに爆薬を仕掛け、ビショップ一味の攻撃に備えるのである。葛藤を抱きながら・・。
<そして、ビショップ一味がジェーンの家を襲ってきた時に、彼女は必死に家を守るがその過程で、ビル・“ハム”・ハモンドは怪我のために亡き人になる。
だが、ジェーンはビショップを追い詰め、娘メアリーの仇を取る。だが、メアリーは死んではおらず、娼婦の家で小間使いをしながら生きていたのである。
ジェーンは、ダン・フロストとメアリーを助け出し、ケイティと共に新たなる家族を形成し、新たなる人生を新天地で歩むべく、ニューヨーク準州を離れるのである。
今作は、米南北戦争により運命を狂わされた男女が、再生していく様を描いた異色西部劇なのである。>