推していたアイドルの子供に生まれ変わるという「転生もの」、芸能界や現代社会の闇を描いた「サスペンスもの」、この二つを組み合わせた、ド級のエンタメアニメ。
しかもアイドル活動やエンタメ制作の背景・舞台裏がとてもリアルで、シンプルに「こんな感じなんだー」と実態ぽいことを知れて勉強になる。
だが、そのあまりのリアリティに一部賛否両論があるのも事実だろう。
特に、「テラスハウス」の出演者が自殺した事件と酷似した回は、表現の自由について考えさせられた。
確かに被害者関係者からすると、事件をエンタメ化したとして、屈辱や怒りがあるのかもしれない。でも一方でアニメは真摯にSNSによる誹謗中傷を描いているようにみえたし、それは当事者の感情・状態を視聴者に認識させる効力を持っているだろう。そしてそれが悲劇の再発防止に役立つ一助となるという見方もできると思う。
これはアニメに限らずだが、深刻な史実を元にした作品、あるいはそのエッセンスが込められた作品は、その影響や良し悪しは人によってだいぶ異なるから、難しい問題だなーと感じるところだ。