2024.10.5
現時点でウォン・カーウァイ最後の作品。
イップマンを主役に据えたアクション映画。
たぶん初めてカンフー映画を観た。ハリウッドのアクション映画でカンフーを使うキャラが出てきたのを観ることはあっても、カンフーメインの作品はなかった。
カンフーってこんなにもかっこいいんだと痛感。見栄を張るあの一連の流れ。構えを取り直すあの瞬間。最高にかっこいい。
動きもいいし、今作では土砂降りの雨の中でのカンフーが2回出てきて、その水飛沫が良い感じ。激しいアクションをしつつも、その描写を入れることで躍動感と激しさがプラスで表現されている。足を写すカットも多くて、武道において足は敵を殴る手と同じぐらい重要なんだと気付かされる。
しっとり恋愛も忘れず。片想いであることを打ち明けたチャン・ツィイーが美しすぎた。涙の流し方すら凄い綺麗。子供を産むということはとてつもなく神秘的で幸福なこととされる一方で、それ自体が女性の可能性を潰してしまう。女の幸せとは何かというのも考えさせられる。ただただ綺麗やった。
面白かった。文字だけで表される情報のシーンもかなりハマっててかっこいい。音もなく動きもなく、ただ文字だけの絵がこんなにもかっこいいのか。ウォン・カーウァイ恐るべし。
新しく映画撮ってくれへんかなぁ。映画館で最新作を観てみたい。