アゼルバイジャン航空機の乗客ら、墜落前に爆発音と証言
[バクー 27日 ロイター] - カザフスタン西部で25日に墜落したアゼルバイジャン航空機の乗客2人と乗務員1人は26日、当初の目的地であるロシア南部チェチェン共和国のグロズヌイに近づく際に少なくとも1回大きな音を聞いたとロイターに語った。
アゼルバイジャン航空機は、バクーからグロズヌイに向かっていたが、その後カスピ海を横切るルートに迂回。カザフスタンのアクタウ近郊で墜落し、少なくとも38人が死亡した。生存者は29人。 もっと見る
病院にいる乗客の1人は「爆発音がして、飛行機がバラバラになると思った」と語った。別の乗客は爆発音を2回聞いたと語った。乗客2人はいずれも、爆発音の後で機内の酸素レベルに問題が発生したようだと述べた。
乗務員の1人は、霧のためグロズヌイへの着陸が許可されず、旋回飛行中に3回大きな音が聞こえたと指摘。そして、機内の気圧が低下したという。
アゼルバイジャン航空は27日、ロシアの都市への多数の便を欠航とし、墜落は「物理的および技術的な外部干渉」が原因とみていると発表した。
アゼルバイジャン航空機の事故調査に関する4人の情報筋は26日、ロシアの防空システムが誤って撃墜したとの見解をロイターに示した。ロシアの航空当局は27日、濃霧とウクライナによるドローン攻撃に対する警戒により、当初の目的地であるチェチェンからのルート変更を決めたと明らかにした。 もっと見る
この墜落事故は、ドローンによる戦闘が行われている場合には、民間機が戦闘地域から離れた地域を飛行している時でさえ危険にさらされている現状を浮き彫りにした。ロシアは、高度な電子妨害機器を使ってウクライナの無人機の位置や通信システムを混乱させているほか、無人機を撃墜するため多数の防空システムを使用している。
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