倉庫にひとり残された子猫、助けを求めた三毛猫、エンジンルームから救出された命…行き場のなかった3匹が家族に 偶然がつないだご縁

梨木 香奈 梨木 香奈

元保護猫たちとの出会いは、それぞれにドラマがあります。X(旧Twitter)ユーザー・こにゃんゴーさん(@KonyanGou)とともに暮らすのは、サバトラの女の子「チー」ちゃん、三毛猫の女の子「福(ふく)」ちゃん、そしてキジトラの男の子「幸(こう)」くん。3匹との出会いには、偶然の巡り合わせと温かな思いが詰まっています。

倉庫に残された子猫、チーちゃんとの出会い

チーちゃんとの出会いは、こにゃんゴーさんのお父さまがきっかけでした。ご実家の倉庫に子連れで遊びに来ていた母猫を見守っていたところ、2010年の夏前に、その母猫が子猫を置いて姿を消してしまったのです。

「母猫に置いていかれて、ひとりぼっちになった子猫がかわいそうで保護することにしたそうです」

こうして迎えられたチーちゃんは、とてもおとなしい子。しかし、体を触られるのが苦手で、ブラッシングや抱っこはなかなかさせてもらえません。それでもこにゃんゴーさんとご家族は、チーちゃんのペースを大切にしながら一緒に暮らしてきました。

「現在、14歳を迎え、高齢になりましたが、まだまだ長生きしてほしいです」

家族の温かな支えのもと、チーちゃんは穏やかに日々を過ごしています。

福ちゃん、求めるように家へやってきた三毛猫

2016年の秋、隣家に通っていた野良猫が、いつの間にかこにゃんゴーさんの家にも姿を見せるようになりました。初めは窓越しに鳴くだけだった福ちゃんでしたが、次第に玄関へ入り、まるで助けを求めるかのように鳴くようになります。

「2016年9月、網戸に向かって跳んできたのを見た孫がかわいそうに思って迎えることにしました」

そのときの福ちゃんは、とても痩せ細っていて、見るに忍びなかったそうです。こにゃんゴーさんご家族の決断により、福ちゃんは安心して暮らせる場所を手に入れることができました。

「現在、8歳を迎えた福ちゃんは、とても優しい子です。年下の同居猫、幸ちゃんの教育係になってくれました」

新たに家族に迎えられた幸くんを優しく見守る福ちゃん。これからも、みんなと仲良く穏やかに暮らしていくことでしょう。

エンジンルームにいた幸くんの救出劇

2021年5月末、こにゃんゴーさんの家の外から子猫の鳴き声が聞こえてきました。家族総出で探してみると、その声はなんと車のエンジンルームから。あわてて助けようとするも、怖がった子猫はどんどん奥へと逃げ込んでしまいます。

「1時間ほどかけて、ようやく救出することができました」

無事に助け出したものの、行き場のない小さな命を見捨てることはできませんでした。そのまま家へ連れ帰り、翌日には動物病院へ。健康チェックを受けたのち、正式に家族の一員として迎え入れることになりました。

「当初は、家の中をあちこち動き回って見失ってしまうためケージの中で過ごしてもらったことも。その後は、チーちゃん、福ちゃんに飛びかかってちょっかいを出すなど、元気いっぱいに成長してくれました」

現在3歳になった幸くんですが、まだまだやんちゃ盛り。こにゃんゴーさんは、「もう少し落ち着いてくれたらいいな」と思いつつも、元気な姿を温かく見守っています。

チーちゃん、福ちゃん、幸くん——それぞれの出会いは偶然かもしれませんが、こにゃんゴーさんと家族にとってはかけがえのない縁でした。ひとつひとつの出会いが積み重なり、家族の絆をより深いものにしてきたのでしょう。これからも、一緒に過ごす日々のなかで、たくさんの笑顔と幸せな瞬間が生まれることと思います。そして、その時間が少しでも長く続くよう、こにゃんゴーさんと家族は変わらぬ愛情を注ぎ続けていくのでしょう。

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