お金

歩いて稼ぐSTEPNで「1000万円損した人」も…謎の“仮想通貨オフ会”に潜入してみた

『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』の作者であるハッシー橋本が、漫画で稼いだカネで“怪しい投資”に挑む実録マンガ。一般の人が手を出しにくい投資を攻略して“億り人”になることはできるのか——。 仮想通貨マンガ 仮想通貨 仮想通貨マンガ ハッシー橋本

百八十六話 実会

 みなさんは「オフ会」って、行ったことありますか?  たぶん、このコラムを読んでる人の中にも「めっちゃ行くよ!」って人と、「興味あるけど行ったことないなぁ……」って人がいると思います。  かく言う俺も、実は何度かオフ会に参加したことがあるし、主催したことだってある。でも、知らない人が大勢いる場に一人で乗り込んでいくって、なかなかの気合いがいるんですよ。特に、年を重ねれば重ねるほど、そのハードルは高くなるわけで……。  先日、ひとりでBARに飲みに行った時のこと。隣の席にいたサラリーマン風の男性二人組が、どうやらアプリゲームのオフ会で出会った仲らしく、今では普通に飲み友達になっているんだとか。 「マジか…そんな時代か」と心の中で驚きつつも、「あー、俺ってもうすっかり時代の波に乗れてないのかもな」と、ちょっと寂しくなった。  俺、マッチングアプリとかもやったことないんですけど、あれも今じゃ当たり前なんですよね。みんな普通にやってる。恋人作ったり、友達作ったり。そういう世界に全然いないで、家にこもって毎日マンガ描いてると、社会からどんどん取り残されてる感がすごい。

STEPNオフ会は“民度の高いクズ”の集まり

 正直に言うと、50手前のおじさんからすると「オフ会」って聞くだけで、ちょっと警戒しちゃうんですよね。 「変なやつしかおらんやろ」「マルチに勧誘されそう」「知らん人と話すの苦痛やし」……みたいな、ネガティブな妄想がぐるぐる巡ってしまう。でも、現実はそんなに悪くない。むしろ真逆だったりする。  今回、俺が参加したのは「STEPNアジフライ部」のオフ会。名前からして、なんかゆるい感じが伝わってきませんか?  ガチのSTEPN勢で集まる……というよりは、「STEPNやってるけど、まあゆるく、楽しく、ついでにアジフライでも食べながら語ろうや」みたいな雰囲気の会。  参加者のほとんどが俺と同じくらいの世代で、おっさんばっかり。これがまた、なんというか居心地がよくて。みんなSTEPNという共通の趣味があるから、初対面でも話が通じるし、何より“民度の高いクズ”みたいな人たちが多い(これは最大級の褒め言葉です)。

誰もマウントをとってこない貴重な場

 ちょっと投資の話とか、靴の育て方とか、レンタル報酬の最適解とか、そんなマニアックな話題でもしっかり盛り上がれる。なのに誰もマウント取ってこない。これって、意外と貴重な空間だったりします。  それに、肝心のアジフライもめちゃくちゃ美味かった。あんなにサクサクで、しっかり身の詰まったアジフライって、なかなかないんじゃないかと思うレベル。正直、オフ会じゃなくても、あのアジフライを食べるためだけにもう一度行きたいくらい。  そういう意味で、「オフ会」って言葉に抵抗がある人ほど、一度ふらっと参加してみてほしい。気張らず、構えず、ちょっと勇気を出してみたら、案外そこには新しい世界が広がってるかもしれません。  俺もまた、行こうと思ってます。ホントにホントに……。 漫画・文/ハッシー橋本
愛知県出身の漫画家。パチンコ・パチスロ漫画を中心に活躍し、‘15年より月刊ヤングマガジンで連載を始めた『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』が大ヒット。サウナとビールの愉悦を描いた『極上!サウナめし』はサウナ好き必見の一冊 Twitter @hashimotosan84

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