ロアーの映画ログ(ブログ支部)

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【映画】ウィッチ

『私はこうして魔女になりました』

【ウィッチ】 2015年 - アメリカ- 92分

原題:
The Witch/The VVitch: A New-England Folktale
監督:
ロバート・エガース
キャスト:
アニャ・テイラー=ジョイ
ラルフ・アイネソン
ケイト・ディッキー
ハーヴェイ・スクリームショー
ジュリアン・リッチングス
エリー・グレインジャー

聖書の解釈の違いから村を追放され、人里離れた森の側で暮らす両親と子ども5人のケンプ一家。
長女トマシンは末の赤ちゃんサムを連れて出かけるが、ほんの一瞬目を離した隙にサムは森の魔女にさらわれてしまう。


(2021/01/27)Netflix(吹替)/ A24(配給)


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以下、ネタバレ感想

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【映画】Pearl パール

ホントこのシリーズ、簡単にはどうしようもできない部分のメンタルを抉ってきやがる。

【Pearl パール】 2022年 - アメリカ - 102分

原題:
Pearl
監督:
タイ・ウェスト
キャスト:
ミア・ゴス
デヴィッド・コレンスウェット
#タンディ・ライト
#マシュー・サンダーランド
#エマ・ジェンキンス=プーロ

いつかスターになることを夢みる少女パール。
しかし彼女の現状は、人里離れた農場で家畜の世話をし、寝たきりの父親の面倒を見る夢とはかけ離れたものだった。
戦争に行ったきり帰らない夫。厳格な母親。そんな鬱屈した彼女に人生にある日、ダンサーのオーディションというチャンスが巡ってきて...



私の周りではさほど評判が良くなかった印象の「パール」。
ようやく地元での上映が始まったので、遅れがちな方のA24の女としてしっかり観てきた。

前作の「X」ほどグロシーンが多くなかったのは確か。
でも不気味さと狂気は「パール」の方が上だったし、10〜20年代の雰囲気が結構好きなので、私はわりと今作も楽しめた。

「ザ・ポリティシャン」を観て以来、密かに推してるデヴィッド・コレンスウェットも出てたので嬉しい。顔が良くて口の上手いクズだったけど、それでも顔が良いのは間違いないし、あとサスペンダー大事です。サスペンダーは正義。今作ってそういえば「ハリウッド」と同じくらいの年代かな?古典的な美形だからクラシックな服装も似合う。

ストーリーに関しては、自分がちょうど髪を切ったりなんだりした後で容姿のことでめちゃくちゃ落ち込んでたので、周りと比べて「どうして私は彼女たちのようになれないんだろう?」みたいな鬱屈した気持ちがMAXになってて、コンディション的には非常に良くない時に観てしまったと思った。
パールのように特別な存在になりたいとは思わないけど、せめてもっとまともな人生を送れる可能性があったのでは?と思わずにいられない、そんな時もある。前作の"老い"と良い、ホントこのシリーズ、簡単にはどうしようもできない部分のメンタルを抉ってきやがる。

踏みとどまるべき一線を超えてしまうパールに我慢が足りないとも思うし、でもこれって本当に我慢し続けなきゃいけないことなんだろうか?と思う瞬間もあって、折角の惨殺シーンもあんまりスカッとはしなかった。
でも最後に「そうだこの映画、斧が出てくるんだった」と思い出して、ちょっとだけテンションが浮上した。あのシーンのビジュは本当に最高。

あと最後のパールのあの笑顔....あれ、写真を撮られる時の私かな?

(2023/08/13)映画館(字幕) / A24(製作)


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【映画】X エックス

いい香りの中に微量の糞尿を混ぜて香りを際立たせるのと同じ手法で、オシャンティな映像に汚いものをぶち込んでくる。

【X エックス】 2022年 - アメリカ - 105分

原題:
X
監督:
タイ・ウェスト
キャスト:
ミア・ゴス
ジェナ・オルテガ
ブリタニー_スノウ
キッド・カディ
マーティン・ヘンダーソン
オーウェン・チャンベル
ティーブン・ユア

1979年・テキサス州
女優のマキシーンら若い3組のカップルは、映画の撮影を行うため人里離れた農場に住む老夫婦の屋敷を訪れる。



A24作品の中でも、私が求めている猟奇系の映画なので観るのを楽しみにしていた作品。早くもU-NEXTの独占レンタルに来ていたので、まだちょっと料金はお高めだったけどレンタルしてみた。どうせいつも月末のポイント消化で焦るんだから、偶には早めに消化しておいた方が良い。

スラッシャーホラーと言えば、エロとグロ。
「悪いけ」や「シャイニング」などの名作ホラーのオマージュを踏まえつつ、しっかりエロとグロを前面に出してきた模範的なスラッシャー映画とも言える作品で、そこに更に不快で嫌なものも臆さず織り込んでくるのがきっとA24らしいところ。この手の路線のA24作品って香水の手法と一緒な気がする。いい香りの中に微量の糞尿を混ぜて香りを際立たせるのと同じ手法で、オシャンティな映像に汚いものをぶち込んでくる。
ホラーのエロに本当は意味なんてなくていいのかもしれないけど、今作はエロにもちゃんと意味があって、ある意味どんな映画より恐ろしかった。
どう抗っても勝てないものへの恐怖。ある意味ディザスタームービーみたいなもの。今月が誕生月なので尚更怖かった。

ただ、好きか嫌いかで言ったら多分好き。
3部作構想のうち、この「X」の前日譚となる「パール」のお知らせを最近どんどんAAA24が送ってくるので公開が楽しみ。
そう、パール...つまり今度の主役はあの人。今作同様、パール役がミア・ゴスというのがまた闇深くていいよね。三部作全部ミア・ゴスのターンなのかな???

(2022/10/02)U-NEXT(字幕)/ A24(製作)


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【映画】ザ・ウォッチャーズ

監督って遺伝するんだ〜?

【ザ・ウォッチャーズ】 2024年 - アメリカ - 102分

原題:
The Watchers
監督:
イシャナ・ナイト・シャマラン
キャスト:
ダコタ・ファニング
オルウェン・フエレ
ジョージナ・キャンベル
原作:
A・M・シャイン『The Watchers』


トラウマを抱えて心を閉ざし、孤独な生活を送っているミナ。
贈り物のインコを届ける途中、地図にない森に入ったミナは森から出られなくなってしまう。その森には夜になるとやってくる"ウォッチャーズ"と呼ばれている危険な"何か"が蠢いており、ミナは自分と同じように森に囚われた人々が暮らすガラス張りのセーフティーハウスに辿り着くが...



M・ナイト・シャマラン監督の娘イシャナ・ナイト・シャマラン監督の作品。
ま〜たギリギリにU-NEXTのポイント消化してる。

ちょっと前に観たデヴィッド・クローネンバーグの息子、ブランドン・クローネンバーグ監督の「インフィニティ・プール」では「変態の血筋に間違いないけど、性癖はお父さんとは違うなぁ...」と感じたものの、今回のシャマラン家の血筋は「え?お父さんの作品???」と思ってしまうほど、そっくりな世界観だった。監督って遺伝するんだ〜?

父シャマラン監督が描く世界に必ずと言っていいほど関わってくる"内側"と"外側"という概念。その娘が監督を務めた本作にも、森の中にあるガラス張りのセーフティーハウスと、夜になると外にやってくる"ウォッチャーズ"と呼ばれている何かという"内側"と"外側"の構図が展開される。

そして、そのセーフティーハウスはマジックミラーになっていて、"ウォッチャーズ"からは中の人間を見ることができるが、中の人間からは鏡に映る自分たちの姿しか見ることができないという設定。

・ルールとは人が作るもの
・監視しているのは"ウォッチャーズ"だけではなくお互い同士でもある
・敵は自分自身
・自分と向き合う時

そんなイメージ的なメモを頭の中に書き出しながら映画を観ていていたんだけど、後半からが父シャマランの作品と大きく違うところで、なんと"ウォッチャーズ"の正体がちゃんと判明した!!「結局アレはなんだったんだ?」となりがちなお父さんの作品とは全然違った。

怪異の正体が判明するとなると、あれこれ考えていたメモはメタファーというより伏線だったのかな?とも思うし、異端の存在である"ウォッチャーズ"とトラウマを抱えて心を閉ざしている主人公とで、また新たに見えてくるストーリーもあって、ホラー映画でもあるけど、この映画の本質は人の心理について映画だったように感じた。振り返ればメタファー的な要素が幾重にも繊細に重なっていて、いくらでも深掘りできそう。どこかセンチメンタルを残しつつ、希望を感じられるラストも結構好きな作品だった。

それにしてもダコタ・ファニングがすっかり大人になっててびっくりした。
私の中のダコタちゃんはまだ18歳くらいの印象だったのに、もう30歳になっていたことにびっくり。時の流れが早すぎる...

(2025/01/29)映画館(吹替)


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【映画】劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル

何で「仮面ライダー」の世界に平然と暴れん坊将軍が出てくるんだろう?

【劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル】 2011年 - 日本 - 65分

監督:
柴崎貴行
キャスト:
渡部秀
三浦涼介
高田里穂
岩永洋昭
松平健

ヨーロッパの森の奥に封印されていた、およそ800年前に錬金術師が創り出したと言われている"失われたメダル"。
鴻上会長率いる研究チームがその封印を解くと、錬金術師・ガラが復活し、オーズたちからメダルを奪い、この世界を支配するために人々の”欲望”を集め始める。その力によって時空を超えて地面が裏返り、火野たちは江戸時代に裏返ってしまった地面に閉じ込められてしまう。
メダルを奪われオーズに変身することもままならない火野の前に、徳川家の将軍である徳川吉宗が現れ...



急に『邦キチ』で紹介されている映画を制覇してみたくなって、まずは今アツい「仮面ライダー」から観た。因みに私は「555」しか通ってきていないので「オーズ」の設定は全く知らない。

『邦キチ』でも突っ込まれてたけど、何で「仮面ライダー」の世界に平然と暴れん坊将軍が出てくるんだろう?あのシリアスな「555」しか通ってこなかった私からしたら、もう大混乱の極み。

先日「シャザム!」の感想に「ゲストキャラが登場した時、そのキャラのテーマソングが流れるのたまらんよね」って書いたけど、まさにそれが起きた。「暴れん坊将軍」のテーマソングが流れる中、白馬に乗って現れたよ、徳川吉宗が。仮面ライダーに「徳川さん」って呼ばれてたよ。
戦いのシーンもしっかりあの曲で、しかもオーズの曲とマッシュアップされてて、オーズの曲なんて初めて聴いたのに謎にテンションが上がった。

白馬に乗った暴れん坊将軍と並走する仮面ライダーのバイク...

ん?...馬と、バイク...???

あ、あ〜〜〜!!!ひょっとしてマウリ監督、「RRR」のあのアイコニックなシーンは「仮面ライダーオーズ」のオマージュだったの?
後に徳川家のメダルを使ってオーズが変身した時も、何故か和風じゃない謎のインド風のターバンスーツでコブラを操っていたし、そうか「RRR」の原点は「仮面ライダーオーズ」だったのか...奥が深いね「仮面ライダー」。

因みに、変身のキーアイテムがメダルって、ホント商売上手ですなぁ、ヘヘヘ...と越後屋の主人みたいな顔でニヤニヤしてしまったのと、「タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバ タ・ト・バ!」の変身の音楽が『邦キチ』で読んだ時は一体どういうことなの?って思ってたんけど、あまりにリズム感が良過ぎてめっちゃ好きになっちゃった。これは真似したくなっちゃう。

それと「ひみつのなっちゃん」を観た時、渡部秀岩永洋昭はオーズコンビってことを教えてもらったから、これがそうか〜と思って観てたけど、なんか2人ともすっごく垢抜けたね。確かに10年以上前の映画だから多少時代を感じるのは仕方ないとしても、2人ともこの映画の時と比べたら「なっちゃん」では随分シュッとして垢抜けてかっこよくなってて、やっぱイケメンはすごいやと謎の感動を覚えた。
流し見してたのでうっかりスルーしちゃったけど、ちょんまげロッカー役で唐橋充が出ていたのも後で知って、え〜っと思って観直したら確かに出てた!結構しっかり出てた!「555」ではオルフェノクチームが好きだったから嬉しいな。

(2023/03/28)U-NEXT

【映画】アビゲイル

この映画は何の情報も知らずに観たら、もっと最高に面白かったと思う。

アビゲイル 2024年 - アメリカ・アイルランド - 109分

原題:
Abigail
監督:
マット・ベティネッリ=オルビン
タイラー・ジレット
キャスト:
アリーシャ・ウィアー
メリッサ・バレラ
ダン・スティーヴンス

資産家の家に押し入り、家人を誘拐するよう依頼された寄せ集めの犯罪チーム。豪邸に侵入すると指定された部屋は子ども部屋で、誘拐の相手はまだ幼い少女だと知るが...



映画館で観そびれたので、月末のU-NEXTポイント消化に。

まだ最後まで観れてないものの、あの「マチルダ ザ・ミュージカル」でマチルダを演じていたアリーシャ・ウィアーちゃんがアビゲイル役だった。道理でちょっとお顔に見覚えが。表情の作り方とかが本当にうまい。

確かダン・スティーヴンスも出てる筈...え、どこ?と思ってたら、最初からいた。メガネだったから一瞬気づかなかったけど、メガネのダンのビジュ結構好きかも。

とりあえずこの映画は何の情報も知らずに観たら、もっと最高に面白かったと思う。とは言え、ポスターも観ちゃいけないレベルの情報ゼロ状態が望ましいので、そんなのほぼ不可能過ぎてちょっともったいない。

かと言ってつまらない訳じゃなく、導入や犯罪チームの構成からすごくB級映画っぽさを感じるのに、B級映画とも言い切れない良さがあって、なんていうか...B級映画ネクストレベル?(ネクストレベルといいつつ、A級とまではいかない程度)。
私の大好きな「♫白鳥の湖」とグロが混ざり合ったシーンは猟奇的で良かったし、やっぱりホラー系映画にアイコニックな殺人鬼の存在や美学が絡むと一気に魅力が増すと思った。
ただ、美学と言いつつグロは結構汚い。血みどろというよりドス黒いポリッジ様のものだったり「SAW」の豚汁並みに嫌過ぎる灰色のペースト様のものだったり...反面、潔さもあるグロで、いろいろが一瞬でパーンッ!!!となるので、案外、普通のグロよりキツくないかも(※ 個人の見解です)。

あとこれは本当に全然情報を知らないまま観て、アビゲイルのお父さんが出て来た時「お父さんって、私の推しの数ほどいる推しのひとりだったの!?嬉しい〜!」ってなった。ラストのラストまで顔を出さず、シークレットゲストのような登場をしてたけど、よく見たらフィルマのキャストにしっかり名前が入ってて、もしかして私がマイリストにこの映画を入れてたのも、忘れていただけでそもそも推し目当てだったんじゃ...?

(2025/01/27)U-NEXT(吹替)


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【映画】【舞台】ゲキ×シネ 劇団⭐︎新感線 五右衛門ロック

でもお話は結構わちゃわちゃしてて、オチも含めてTVSPのルパン三世みたいだった。

【ゲキ×シネ 劇団⭐︎新感線 五右衛門ロック 2009年 - 日本 - 189分

監督:
渡部武彦
キャスト:
古田新太石川五右衛門
松雪泰子(真砂のお竜)
森山未來(カルマ王子)
江口洋介(岩倉左門字)
川平慈英(ペドロ・モッカ)
濱田マリ(シュザク夫人)
橋本じゅん(ボノー将軍)
北大路欣也(クガイ王)

天下の大泥棒・石川五右衛門は、南蛮の商人ペドロからタタラ島に眠る神秘の石"月生石"を手にいれる計画を持ち掛けられる。ペドロに乗せられた五右衛門は仲間のお竜たちと共に船でタタラ島を目指すが、途中、嵐によって海に投げ出されてしまう。
五右衛門の後を追っていた役人・左門字らと共にタタラ島に流れ着いた五右衛門たちは、タタラ島の王・クガイと、クガイを憎むバラバ王国カルマ王子との争いに巻き込まれてしまい...



2024年ラストのU-NEXTポイント消化がギリッギリになってしまったので、普通の映画よりポイント消費多めの作品にした。その分ランタイムも長かったので、急いでる時にこれは正解だったのか...ホント、観終わるのもギリッギリだった。

「五右衛門"ロック"」なので舞台上にバンドが控えてるし、時代設定はふわっとしてるし、日本を飛び出してるので時代劇感はあまりなし。みんな歌ってたから、もはやこれはミュージカルという認識でいいよね?劇中の曲がどれも最高。中でも冠徹弥のシャウトが好み過ぎて、「THE冠」をお気に入りアーティストにすっと加えた。もうちょっとしっかり履修したらライブに行きたいくらい気に入った。

ステージも出演陣もとにかく豪華!
松雪泰子がほ〜んとに美人でずっと見惚れてた。こういう感じの美人顔大好き。あと案外(?)川平慈英のキャラが良かった。南蛮商人役で衣装こそふざけてるけど、森山未來と一緒にタップダンスまでしててすごい。

感想のはじめに”時代劇感はあまりなし”って書いたものの、北大路欣也が出てくると、途端に時代劇のSEが鳴り始めて、お芝居が引き締まって時代劇っぽさが出てくる。
でもお話は結構わちゃわちゃしてて、オチも含めてTVSPのルパン三世みたいだった。古田新太の五右衛門がルパンで、松雪泰子のお竜が不二子ちゃん、江口洋介の左門字が銭形警部みたいな構図。
ところで左門字は「京都〜」って役職から名乗るんだけど、それが日本語ヒアリング力が終わってる私には"京都女子大"と聴こえて、頭の片隅でずっと「左門字は女子大出身」などと考えてるうちに観終わった。正しくは"京都所司代(しょしだい)"だそう。

ところでこれ、続編もあるので、またポイント消化の時に観ようかな?続編に出ている三浦春馬が何やらすごいらしいし。そうじゃなくてもゲキ × シネは色々と手を出してみたいので(「蛮幽鬼」しか観たことない)、ゲキ x シネ作品鑑賞を2025年の目標のひとつにする。

(2024/12/31)U-NEXT


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