2017年5月末にMAAS 2.2がリリースされたので、早速試してみました。
Canonical Ubuntu MAAS 2.2は現在MAAS Stable PPAで公開されており、Ubuntu 16.04.x Serverで利用するには次のようにリポジトリーを有効化する必要があります。
$ sudo add-apt-repository ppa:maas/stable $ sudo apt update $ sudo apt upgrade $ sudo apt install maas #All-in-Oneインストール
インストール方法についてはドキュメントが公開されています。
MAAS 2.2では様々な機能改修、機能追加が行われていますが、特に便利だったのがPodsと言う新機能でqemu-kvmをサポートしたことが挙げられると思います。
Pod typeとしてvirshを選択、Virsh Address qemu+sshなアドレスを設定して、「Save pod」をクリックで追加されます。このあとデプロイまでに必要な処理は自動的に行われます。すごい。
これまでもMAASでKVM仮想マシンを仮想ノードとして管理することは可能でしたが、物理マシンと同列に仮想マシンを管理するだけの機能しか有していませんでした。Podsでqemu-kvmと連携すると、登録した仮想化ホスト上の仮想マシンをMAASに追加するところからデプロイできる状態までの処理を自動で行ってくれるようになります。
また、MAAS DashboardやMAAS API経由で関連づけた仮想ホストに仮想マシンを作ってMAASに仮想ホストとして登録することもできるようになったとのことです。
標準でデプロイをサポートするOSはUbuntu 12.04LTS,14,04LTS,16.04LTSのほか、16.10,17.04,17.10(devel)のほか、引き続きCentOSの6と7のデプロイをサポートしています。自宅の仮想サーバーの管理とか、検証環境や本番環境のOSのセットアップに活用できそうですね。
なお、Ubuntu 16.04の標準リポジトリーのMAASパッケージも2.1系の最新版である2.1.5に更新されています。こちらはバグ修正が主のようです。