昨年の秋から同じ千葉県内で同棲を始めた娘と彼が、我が家に遊びにやって来ました。
彼の実家近くにアパートを借りて住んでいるのですが、娘が妻の手料理のことを話したところ、彼も食べたいと言っていたのだそうで、それなら夕食を食べにおいで、ということになったものです。
最初は彼の実家の愛犬「ひまわり」ちゃんと一緒に来るはずだったのですが、御年13歳の老嬢トイプードルであることから、いつも早寝早起きを習慣付けているのだそうで、今回は見送りとなりました。
前回昼間に遊びに来た時には一緒だったのですが、気難しいお婆ちゃんで、私や妻には一切懐こうとしませんでした。既に1年以上の付き合いがある娘でもちょっとご機嫌を損ねると、「ウウッ」と歯をむいて怒られるそうです。まあちっちゃなトイプーですからちょっと位唸られても全く怖くはなく、むしろ必死さがほほえましい位なのですが、猫には慣れていても犬との関りが少なかった私には彼女との距離感が難しいです。
今回娘のリクエストはハンバーグで、妻のハンバーグは子供たちにも私にも好評な、我が家のおふくろの味なのです。そういえば子供たちがいなくなって夫婦2人になってからはハンバーグを食べたことがなく、妻も久しぶりで作り方を忘れたかもと言っていました。
今回改めて聞いて見ると、何と高校か中学の調理実習で習ったレシピをほぼそのまま踏襲しているんだそうで、妻も今やアラカンですからその当時にしてはとても本格的なハンバーグです。何せその頃お弁当に入っているハンバーグと言えば、「イシイのハンバーグ」のような、ハンバーグだか肉団子だか良くわからないようなレトルト製品が多かったですから。そういえばマルシンハンバーグというのもありましたが、当時は私も好んで食べていたものですし、決してそれらをディスる積りなんかではありません。今となっては同じハンバーグとはいっても別物に近いという話です。
娘は勿論妻お手製のハンバーグを喜んで食べたのですが、彼の方もかなり気に入ってくれたようで、リピート要請を受けて妻もまんざらでは無さそうでした。
彼も娘も飲める質ですがこの日はクルマでしたから、食後はお菓子やミカンなどを食べながら4人でまったり会話したのですが、前回義父母宅での米寿のお祝いの時に感じた通り、夫婦二人だけの生活と比べるとやはり賑やかで良いものです。まだ二人が付き合い出してからは日も浅いですから、仲が良いのは当然かも知れませんが、娘が楽しそうなのは親としても何よりです。
ただ一方で、その楽しそうな姿にちょっと引っ掛かりを覚える瞬間もあって、これがもしかしたら父親としての彼に対する嫉妬心なのかも知れません。自分ではそんな気持ちは無いと思っていたのですが、私も人並みの父親だったのかも、、、。
妻に加えて私の料理レパートリーからもいくつかは気に入ってくれそうなものがあるようですから、今度は愛犬「ひま」ちゃんを連れて昼間においで、ということになりました。気が早いですが、このまま順調に交際が進めば彼が婿となる日も近いのかも知れないですね。
ちなみに婿のことは、義息(ぎそく)で良いのかと思っていたのですが、正解は「義息子」で、こう書いて「ぎそく」と読むのだそうです。またこれは義理の息子全般を指す言葉ですから、娘の夫に限定するなら女婿(じょせい)が正式な呼び方のようです。