2025/02/02(日) - 10:00
フィニッシュストレート直前の最終セクションが勝負を分けたUCIシクロクロス世界選手権女子エリート。フェム・ファンエンペル(オランダ)がルシンダ・ブラント(オランダ)との一騎打ちを制し、3年連続となる世界王者に輝いた。
2月1日(土)に行われたシクロクロス世界選手権2日目のトリを飾ったのは女子エリート。舞台であるヴァル・スシェ・サーキットはキャンバー区間の多いパワーライダー向けの2.8kmコースで、テクニックはもちろんフィジカルが求められるレイアウト。その大舞台に世界のトップライダーである12ヶ国/34名が集い、なかでもオレンジ色ジャージを纏う強豪オランダからは9名が出場した。
先頭に並んだのは、2年連続で世界王者に輝いた22歳のフェム・ファンエンペル(オランダ)。一方、同じオランダ出身の過去8度の世界王者であるマリアンヌ・フォスはふくらはぎの負傷で出場を断念。スタートランプがグリーンに変わると、オレンジ色の波をかき分け、ファーストコーナーに先頭で入ったのは22歳のフランス王者アマンディーヌ・フォークネだった。
2列目スタートから先頭に立ったフォークネだったが、すぐにオレンジ色の大群が詰め寄る。そして短い登り区間でピーテルセが先頭に立つと、ファンエンペルもフォークネをパス。1周目の後半で早くもピーテルセとファンエンペルの23歳コンビが、先頭パックを形成して3番手以下に10秒のリードを築いた。
その背後では1週間前のUCIワールドカップで優勝したルシンダ・ブラント(オランダ)がベテランらしい老獪な走りで迫る。さらに後方では、その前日勝者であるカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー)もオランダの3名を追いかける形でレースは進行。ブラントが追いつき、先頭集団が3名となった2周目の最終ストレートで、ファンエンペルがペダルに挟まった泥を取り除くためバイク交換を余儀なくされる。
その間にピーテルセはブラントを引き離し、単独先頭に立つ。しかしここからヨーロッパ王者でもあるファンエンペルがその強さを発揮する。持ち前のテクニックと力強い急勾配の登坂によって前との差を縮め、3周目の後半に再び先頭は3名パックとなった。
3周目の後半に入るとベテランのブラントがスパートをかける。それにファンエンペルが反応した一方、「スパートがかかった瞬間脚が限界だと分かり、”これは厳しい戦いとなる”と悟った」とレース後に語ったピーテルセが脱落。勝負はブラントとファンエンペルの戦いに持ち込まれ、ここから一進一退の攻防が続いた。
最終周回に4秒のリードで入ったのは2021年以来の世界王者を目指すブラント。だがファンエンペルは背後でプレッシャーをかけ続け、コース後半の短い急坂でブラントを追い抜く。その後ブラントに再び先頭を譲ったファンエンペルだったが、最終ストレート手前の最終セクションをスムーズにクリア。一方、泥に足を取られたブラントは遅れを喫した。
一つのミスが勝負を分かち、ファンエンペルがそのままフィニッシュラインを通過。「信じられない」と頭を横を振りながら、ファンエンペルが3年連続となるシクロクロス世界王者に輝いた。
最終セクションまでもつれた激闘を制したファンエンペルは、「厳しいレースになると予想しており、実際限界まで力を出さなければならないタフな戦いとなった。(2日連続で表彰台を逃した)先週末のこともあり精神的に厳しい状態だった。だから勝ててとても感動している」とコメント。「ルシンダ(ブラント)は素晴らしい相手だった。今日のコースは試走時と変化していた。だが数周回で慣れ、ライバルを上回るポイントを探した」とレースを振り返った。
一方、敗れたブラントは「あのまま(ミスなく)フェムとフィニッシュラインに行ったとしても、スプリントで負けていただろう」と語った。3位には1分9秒遅れでピーテルセが入ったため、シクロクロス世界選手権の女子エリートは3年連続でオランダ勢の独占となった。
2月1日(土)に行われたシクロクロス世界選手権2日目のトリを飾ったのは女子エリート。舞台であるヴァル・スシェ・サーキットはキャンバー区間の多いパワーライダー向けの2.8kmコースで、テクニックはもちろんフィジカルが求められるレイアウト。その大舞台に世界のトップライダーである12ヶ国/34名が集い、なかでもオレンジ色ジャージを纏う強豪オランダからは9名が出場した。
先頭に並んだのは、2年連続で世界王者に輝いた22歳のフェム・ファンエンペル(オランダ)。一方、同じオランダ出身の過去8度の世界王者であるマリアンヌ・フォスはふくらはぎの負傷で出場を断念。スタートランプがグリーンに変わると、オレンジ色の波をかき分け、ファーストコーナーに先頭で入ったのは22歳のフランス王者アマンディーヌ・フォークネだった。
2列目スタートから先頭に立ったフォークネだったが、すぐにオレンジ色の大群が詰め寄る。そして短い登り区間でピーテルセが先頭に立つと、ファンエンペルもフォークネをパス。1周目の後半で早くもピーテルセとファンエンペルの23歳コンビが、先頭パックを形成して3番手以下に10秒のリードを築いた。
その背後では1週間前のUCIワールドカップで優勝したルシンダ・ブラント(オランダ)がベテランらしい老獪な走りで迫る。さらに後方では、その前日勝者であるカタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー)もオランダの3名を追いかける形でレースは進行。ブラントが追いつき、先頭集団が3名となった2周目の最終ストレートで、ファンエンペルがペダルに挟まった泥を取り除くためバイク交換を余儀なくされる。
その間にピーテルセはブラントを引き離し、単独先頭に立つ。しかしここからヨーロッパ王者でもあるファンエンペルがその強さを発揮する。持ち前のテクニックと力強い急勾配の登坂によって前との差を縮め、3周目の後半に再び先頭は3名パックとなった。
3周目の後半に入るとベテランのブラントがスパートをかける。それにファンエンペルが反応した一方、「スパートがかかった瞬間脚が限界だと分かり、”これは厳しい戦いとなる”と悟った」とレース後に語ったピーテルセが脱落。勝負はブラントとファンエンペルの戦いに持ち込まれ、ここから一進一退の攻防が続いた。
最終周回に4秒のリードで入ったのは2021年以来の世界王者を目指すブラント。だがファンエンペルは背後でプレッシャーをかけ続け、コース後半の短い急坂でブラントを追い抜く。その後ブラントに再び先頭を譲ったファンエンペルだったが、最終ストレート手前の最終セクションをスムーズにクリア。一方、泥に足を取られたブラントは遅れを喫した。
一つのミスが勝負を分かち、ファンエンペルがそのままフィニッシュラインを通過。「信じられない」と頭を横を振りながら、ファンエンペルが3年連続となるシクロクロス世界王者に輝いた。
最終セクションまでもつれた激闘を制したファンエンペルは、「厳しいレースになると予想しており、実際限界まで力を出さなければならないタフな戦いとなった。(2日連続で表彰台を逃した)先週末のこともあり精神的に厳しい状態だった。だから勝ててとても感動している」とコメント。「ルシンダ(ブラント)は素晴らしい相手だった。今日のコースは試走時と変化していた。だが数周回で慣れ、ライバルを上回るポイントを探した」とレースを振り返った。
一方、敗れたブラントは「あのまま(ミスなく)フェムとフィニッシュラインに行ったとしても、スプリントで負けていただろう」と語った。3位には1分9秒遅れでピーテルセが入ったため、シクロクロス世界選手権の女子エリートは3年連続でオランダ勢の独占となった。
シクロクロス世界選手権2025 女子エリート結果
1位 | フェム・ファンエンペル(オランダ) | 54:29 |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ) | +0:18 |
3位 | プック・ピーテルセ(オランダ) | +1:09 |
4位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ) | +1:31 |
5位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー) | +1:56 |
6位 | サラ・カサソラ(イタリア) | +2:11 |
7位 | セイリン・デルカルメンアルバラード(オランダ) | +2:36 |
8位 | エレーヌ・クラウツェル(フランス) | +2:51 |
9位 | サンヌ・カント(ベルギー) | +2:53 |
10位 | アマンディーヌ・フォークネ(フランス) | +2:58 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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