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ロボット掃除機以外にも、冷蔵庫や洗濯機、炊飯器など多くの生活家電にAI機能が応用されている。家事や身支度のサポートしてくれる従来の機能が、AIによってどう進化するのか。家電プロレビュアーの石井さんにそのメリットを訊いた!
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「AI搭載」の流行は生活家電も例外ではない。続々と搭載機種が登場している一方で、PCやスマホなどの黒物家電界隈で取り沙汰される「生成AI」などとは違って、白物家電でのメリットや活用されている箇所にいまいちピンと来ていない、という読者も多いはず。
ところが、石井さんいわく、実は「白物家電こそAIの恩恵が身近に受けられる」そうだ。利便性について次のように続ける。
「新しい家電や機能を使うときに、分厚い取扱説明書を読んで、それに従って操作して…というのは結構大変ですよね。そこも含めてAIの判断で自動でやってくれるというのは、ユーザー側がすごい楽になるし、家事への苦手意識も減りそう。シチュエーションに合った正確な判断ができるというのもAI搭載家電の良い点だと思っています。私もAI搭載されているものがあれば、なるべくそっちを買うようにしますし、ネットに接続できるものは全て繋いでいます。そのほうが使うたびにいちいち好みの設定に変えなくて済みますし、やっぱり楽なんですよね。家電の設定とかが苦手な人ほど、AI家電を買うと便利さがよく分かると思っています」
確かに、メニューに合わせて食材の分量や調理時間を変えたり、洗濯物も汚れ具合や生地によって洗い方や洗剤の量を変えたりするのはやはり面倒。しかもそれが毎日の家事となるとなおさらだ。そんな「日常のちょっと不便を代行できる」ことは、本来家電に求められる要素のはず。そういった観点から言えば、実は身近な生活家電こそAIと相性の良い製品カテゴリなのかもしれない。実際にどんな機能があるのか伺った。
「例えば、エアコンなら効率的に冷たい空気や暖かい空気を送ってくれるので結果的に省エネになります。電子レンジも温め足りない部分を認識して効果的に温めてくれるので失敗しません。あとは洗濯機なら汚れているときは洗う時間を延ばしたり、逆にあまり汚れてないんだったら短くしたり。こういった細やかな判断をしてくれるので無駄がない。また、使い方によっては時間やお金の節約や節電にもつながるのもAIを活用するメリットですね。こういったAI機能は、今のところハイエンドモデルなど高価格の製品に多いです。それでも、例えばエアコンなら自動掃除機能はいらないけどAIは搭載していてほしい、など機能の選択肢やラインナップが増えていくのではと期待しています」
ぜひ一度、身近な家電をAI搭載モデルに置き換えてその便利さを体験してみてほしい!
家電プロレビュアー 石井和美さん
家電プロレビュアー。家電のレビューを得意とする。小型の調理家電から冷蔵庫や洗濯機などの大型家電を生活者目線でレビュー。テレビ、雑誌、WEBなどで活躍中
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