SNS(交流サイト)を悪用した詐欺の被害が、石川県内の若者に広がっている。大聖寺署は24日、SNSを通じて好意を抱かせ、金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」の手口で、加賀市の20代女性が現金1300万円を詐取されたと発表した。県警は23日に金沢市の20代男性が400万円の被害に遭ったと発表したばかりで、SNSやユーチューブなども活用して注意を呼び掛けている。

  ●「一緒に住もう」恋愛感情抱かせ

 大聖寺署によると、女性は昨年9月上旬、マッチングアプリで「そら」という男性を名乗る人物と知り合い、SNSでやりとりを始めた。メッセージのやりとりを重ねる中で「石川で一緒に住もう」などと言われ、恋愛感情を抱くようになったという。

 女性は「財布を落とした。不動産関係に支払う50万円を貸してほしい」「知り合いから大金を借り、訴えられている」などと現金を求められ、昨年9月24日~11月11日、金融機関のATMで約130回にわたって、計1300万円を送金した。同居する両親が異変に気付き、被害が発覚した。

 2024年に県警が確認したSNS型詐欺の被害は109件(23年比91件増)、被害総額は約11億9700万円(同約10億900万円増)で、20代4人、30代14人が被害に遭った。

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