世界選手権(3月・米ボストン)代表の佐藤駿(20=エームサービス/明大)が、国際スケート連盟(ISU)非公認大会ながら自己ベストを上回る101・87点をマークした。2位に24・27点差をつけて、SP首位に立った。

両手を上げるフィニッシュポーズのまま、右拳を握り締めた。「ガッツポーズなんて本当に久々。自分らしい演技ができた」とうなずいた。冒頭の大技4回転ルッツを着氷すると、その後も4回転-3回転の連続トーループ、トリプルアクセル(3回転半)も危なげなく降りた。満足できる仕上がり。「練習を含めて一番良かった。点数が出た時はうれしかった」と、自らの感覚とともにスコアへの手応えを示した。

初優勝を目指した昨年末の全日本選手権ではジャンプミスが相次ぎ、総合7位にとどまった。決意新たに新年を迎え、日本学生氷上競技選手権(インカレ)や大学生世代の国際総合大会、世界ユニバーシティー冬季大会に続けて出場。大舞台を重ねる中で「プラスに感じているし、肉体的にも全く疲労感はない」といい、逆にコンディションの上向きに実感を込める。

4回転フリップの状態が良く、ルッツへ練習時間を割けているのが奏功しているとし、「フリーでもノーミスの演技が何回もできるくらい調子が上がっている」と自信をたぎらせた。29日はフリー。初出場となる世界選手権へさらにギアを上げていく。【勝部晃多】