若冲の名声、大名にも届く?
元広島藩主旧蔵の「孔雀鳳凰図」発見
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奇想の画家、伊藤若冲筆「孔雀鳳凰(くじゃくほうおう)図」の発見で新たな謎が生まれている。広島の大名だった幕末明治の偉人の旧蔵品だったからだ。京の画家若冲と42万石の大名家とをつなぐ糸を探った。
今年生誕300年を迎える伊藤若冲(1716~1800年)は京都市中、錦小路の青物問屋の長男に生まれた。数え23歳で家督を継ぎ、以後17年間、家業についた後、家督を弟に譲って、好きな画業に専念した。宝暦5年...
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