野田氏「私のこと嫌い?」 首相「嫌いじゃない」 都内で会食
「私のこと嫌っているの? 怒っている?」。4日夜、都内の日本料理店。歓談していた安倍晋三首相に面と向かって尋ねたのは、ほろ酔いの野田聖子前自民党総務会長だった。
宴席は岸田文雄外相、塩崎恭久厚生労働相ら1993年衆院選で初当選した自民党の同期会。「飲めば昔からの友達で仲がいい」(同席者)が、野田氏は昨年夏、首相の党総裁任期切れに合わせて総裁選出馬を模索。首相が政治生命をかけた安全保障関連法制にも批判的な姿勢を示し、党内では亀裂や不仲が噂された。
「嫌ってなんかいないよ」。首相は野田氏に笑って答えた。会合後、野田氏は記者団に「直接聞かなきゃ分からないので色々聞いた。誤解は解けた。うれしく思っている」と破顔一笑。「党内の小さな抗争ではなく一致結束して長期政権を目指したい」と、安倍首相支持も宣言した。