小豆 新物は年末年始に流通
古くは輝く赤色に、魔よけに効く神秘的な力があると信じられ、儀式に供されてきた。現代でも、加工したあんこは彼岸のぼたもちや月見団子といった行事に欠かせない、日本人の生活に密着した食材だ。食べて楽しむだけでなく、小豆を使った四季の和菓子は季節の移ろいも感じさせる。流通市場では「しょうず」とも呼ばれる。
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贈答品需要が盛り上がる年末年始に向けて、小豆を扱う流通業者はその年にとれた新物を販売する。国産の主産地は北海道。広大な十勝平野で寒暖差を利用した小豆作りが盛んだ。輸入品も多く流通するが、老舗和菓子会社は風味と味がよい北海道産の「北海小豆(ほっかいしょうず)」を好んで使う。
2018年産の北海小豆は長雨と日照不足で不作に。和菓子店や製あん会社は原料不足と卸価格の高騰に頭を悩ませた。今年の北海道は天候が良く、小豆の収穫量は平年を上回りそう。流通価格も小幅に下落した。
12月上旬の都内の食品スーパーで、新物の国産は前年並みの500グラム540円で販売する。
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