飯島耕一氏が死去 詩人
飯島 耕一氏(いいじま・こういち=詩人)14日、吸収不良症候群のため死去、83歳。告別式は近親者のみで行った。喪主は長男で建築評論家の洋一氏。
1953年、敗戦の虚脱感を新しい感受性で表現した詩集「他人の空」で詩壇にデビュー。詩人の滝口修造、大岡信らと戦前のシュールレアリスム詩の再評価にも尽くした。
74年の詩集「ゴヤのファースト・ネームは」で高見順賞を受賞。北原白秋や斎藤茂吉らの詩歌論や小説「暗殺百美人」の執筆など、現代詩にとらわれない幅広い執筆活動も注目された。2008年、日本芸術院会員に選ばれた。