米、調査妨害に深い懸念 ロシアに影響力行使求める
【ワシントン=共同】ケリー米国務長官は19日、ロシアのラブロフ外相とウクライナ東部のマレーシア航空機撃墜について電話協議した。米国務省によると、欧州安保協力機構(OSCE)の調査が墜落現場で親ロシア派に妨害されているとして深い懸念を伝達、調査団の「完全、即時、自由な立ち入り」を可能にするためロシアが影響力を行使するよう求めた。
ケリー氏は犠牲者の遺体や機体の残骸に手を加えたり、現場から持ち去ったりする行為が伝えられていることにも強い懸念を表明。親ロ派への武器供給を止めるなど、緊張緩和に向けた措置をロシアが直ちに取るよう訴えた。
ロシア外務省は、両氏が透明性の高い独立した国際調査の必要性を確認し、調査団の立ち入りを保証するため努力することで合意したと発表。全ての物的証拠を調査団の手に委ねるべきだとの考えでも一致したとしている。