自民・小林鷹之氏、国民に正面から改憲問うべき
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自民党の小林鷹之前経済安全保障相は4日、岐阜市で講演し「憲法改正は避けて通れない。当然急がないといけない」と強調した。選挙が困難な状況で国会議員の任期を延長する緊急事態条項の必要性を訴えた。
憲法改正項目に自衛隊の明記も含めるべきだとも指摘した。「今の憲法は国が果たすべき最も重要なことの一つである国防の機能が一切書かれていない」と問題視した。
自民党は緊急事態条項を巡り、内閣が法律に代わり発出できる「緊急政令」の導入も議論してきた。「自衛隊の明記、緊急政令も含めて国民に正面から問うていくことが自民党のあるべき姿だ」と主張した。
「国会議員を志した時からいつかは国のかじ取りを担えるような立場になりたいということで研さんを積んできた」と発言した。講演後、記者団に語った。「今は自分自身の政治家としての力をとにかくつけることに尽きる」とも話した。
9月に想定する党総裁選での立候補は考えているかとの問いには「今申し上げることに尽きる」と明言を避けた。
自民党派閥の政治資金問題に関し「どんなにいい政策を打ち出しても、国民の信頼、理解、共感なくして実現することはない」と述べた。「国民の不信を解消することで新しい自民党をみんなでつくらないと日本の政治の基盤はつくれない」と語った。
講演は岐阜県連の青年局が主催した。小林氏には衆院の当選4回の同期議員らから総裁選出馬を期待する声がある。安倍派に所属してきた議員を中心とした保守層にも待望論があがる。
小林氏はテレビ番組などで「いつかは国のかじ取りをしたい」と発言してきた。将来的に総裁を目指す意欲をにじませる。
小林氏は東大卒業後、大蔵省(現財務省)に入り、2012年の衆院選で初当選した。岸田文雄政権で21年に科学技術相として初入閣し、初代の経済安保相にも就いた。21年の党総裁選は高市早苗氏を推薦した。
日本経済新聞社とテレビ東京の7月26〜28日の世論調査で次の自民党総裁にふさわしい人を聞いたところ小林氏は1%にとどまる。当選4回で党幹部などの経験が少なく、知名度が課題となる。