フジクラ上方修正し純利益最高に 25年3月期、増配も
フジクラは7日、2025年3月期の連結純利益が前期比22%増の620億円になる見通しだと発表した。従来予想から20億円増え、過去最高益となる見込み。生成AI(人工知能)の普及に伴い、大規模データセンター向け製品の需要が伸びる。好業績を反映し、25年3月期の年間配当予想は67円(前期は55円)と従来予想から2円積み増す。
売上高は10%増の8800億円、営業利益は50%増の1040億円を見込む。けん引役は光ファイバーを大量につなげるコネクターと光ケーブルが一体となったデータセンター向け製品などだ。
同社製品は敷設にかかる工数を短縮できるほか、配線の省スペース化もできる点が支持されている。データセンター向け製品などを手掛ける情報通信事業は売上高が前期比23%増の3651億円、営業利益は74%増の681億円となる見通し。
電子機器などに使うフレキシブルプリント配線板の事業で72億円の減損損失を計上するが、売り上げの伸びで吸収する。
拡大するデータセンターの需要に対応するために増産を進める。光配線部品を製造するメキシコ工場を拡張し、ポーランドでは工場を新設する。新たにベトナムで工場の増産投資を決めた。
同日発表した24年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比14%増の287億円だった。