タブレットでも使えるパソコン お薦めの10機種
1台で、ノートパソコンとタブレット(多機能携帯端末)の2役をこなす「2イン1」型パソコンが注目されている。瞬時に起動し、入力しやすく持ち歩きに便利で、ボーナス商戦を前に新製品も登場。今夏、店頭やネットで買える2イン1型で、使いやすさや性能、価格の点から専門家にお薦めを選んでもらった。
ひざの上で操作しやすい
持ち運ぶときは薄さ5ミリで青、紫など5色から選べる別売りのキーボードがタブレットの保護カバーに。「基本性能と価格のバランスが非常に優れているのが魅力」(コヤマタカヒロさん)(1)セパレート型(2)12型、2160×1440(3)Core i5/i7(4)128、256、512ギガバイトの3種類(5)9.1ミリメートル、800グラム(タブレット単体)(6)9時間(7)7月17日予定(9)13万5000円(Core i5、メモリー4ギガバイト、記憶容量128ギガバイトの場合。専用キーボード込み)(10)0120・54・2244 ※写真はサンプル機。実際に発売される商品とは一部仕様が異なる
筆圧検知、線の太さ自在に
CPUはタブレット向けのアトムだが、オフィス文書など仕事で使うのには十分だ。初期設定などの取扱説明書が付き、無料の電話相談もでき「2イン1型パソコンの入門用にもオススメ」(戸田覚さん)。(1)セパレート型(2)10.1型、1920×1200(3)Atom(4)64ギガバイト(5)23.8ミリメートル、1148グラム(タブレット単体8.95ミリメートル、598グラム)(6)9.8時間(7)6月26日(8)9万7000円(9)0120・977・121
防水・防じん、屋外使用も安心
映像を楽しみやすいスタンド型にも
軽くて持ち歩きに便利
「ドライブ搭載でわずか1198グラム。頑丈でスタミナもあり、ビジネスでの使い勝手がいい」(コヤマさん)(1)コンバーティブル型(2)12.5型、1920×1080(3)Core i5(4)128ギガバイト(5)21ミリメートル(タブレット時21.5ミリメートル)、1198グラム(6)10時間(7)5月(8)24万2000円(9)0120・873・029
画面が360度回転しキーボードも外せてスタンド型やデスクトップにも。「値段に見合うデザイン・機能性」(本田さん)でメモリーも8ギガバイトと写真編集にも向く。(1)コンバーティブル&セパレート型(2)13.3型、2560×1440(3)Core i5(4)128ギガバイト(5)16.9ミリメートル、1750グラム(タブレット時1300グラム)(6)9時間(7)6月27日(8)24万3000円(9)0120・97・1048
動画保存も十分でき、Officeはないが高スペック。(1)、(2)は6位と同じ(3)Core i7(4)256ギガバイト(5)21ミリメートル(タブレット時は21.5ミリメートル)、1238グラム(6)9.5時間(7)5月(8)28万4000円
コストパフォーマンスの良さで高評価。(1)コンバーティブル型(2)11.6型、1366×768(3)Pentium(4)16ギガバイト&HDD500ギガバイト(5)17.2ミリメートル、1300グラム(6)8時間(7)4月(8)9万6000円
画面解像度が抜群。(1)コンバーティブル型(2)11.6型、2560×1440(3)Core i3/i5(4)80ギガバイト/256ギガバイト(5)15ミリメートル、1130グラム(6)8時間(7)2013年11月(8)14万5000円(Core i5、256ギガバイト、Officeなし、配送料込み)(9)0120・912・039
表の見方 数字は専門家の評価を点数化したもの。商品名、メーカー名。(1)形態(2)画面サイズ、解像度(ピクセル)(3)CPU(4)記憶容量(5)薄さ、重さ(6)バッテリー駆動時間(7)発売時期(8)価格の目安(6月27日の大手量販店の消費税込みウェブ価格)(9)問い合わせ先電話番号
■セパレート型が上位に
上位5機種はいずれもキーボード部を画面と切り離せるセパレート型だった。液晶画面を折り返せるコンバーティブル型と違い、タブレットのときはキーボード部分が外せる分、軽く持ち運びに便利。3位の富士通「アローズタブ」や5位のエイスース「エイスース・トランスブック」、10位のデル「XPS11」は昨年11月発売のモデルだが、新製品に交じって健闘した。
持ち歩くパソコンほど、素早く起動してほしい。このため大半は記憶装置にHDDではなく、より処理速度の速いSSDを採用している。CPUの性能とメモリーの大きさ、記憶容量の多さもパソコンの処理速度を左右する。
動画や画像編集など負荷が大きい作業が多い人はハイスペックが必要だが、メールやネット検索、オフィス文書の作成が中心なら、それほどこだわる必要はないだろう。自分の使い方を踏まえ、適した機種の絞り込みをするとよさそうだ。
<買う前に知っておきたい言葉>
セパレート型とコンバーティブル型 キーボード部とタブレット部を着脱できるのがセパレート(デタッチャブル)型。一方、切り離せないが、つなぎ目のヒンジ部分を360度回転させるなどしてタブレットの形にできるのがコンバーティブル型だ。
CPU(中央演算処理装置) 様々な数値計算や情報処理、機器制御などを中心的に行う電子回路のこと。パソコンなどの機器の頭脳に当たる。色々な種類があるが処理能力の高い方からざっとCore(コア)iシリーズ、Pentium(ペンティアム)、Atom(アトム)の順。特にCore i7は高機能パソコンに積まれている。
メモリー データを電気的に一時記憶しておく装置。容量がいっぱいになると、CPUの処理速度が遅くなってしまう。メモリーの容量もパソコンの性能を左右する。
記憶容量 データを永続的に記憶する装置の容量。ハードディスクドライブ(HDD)よりソリッドステートドライブ(SSD)の方がCPUの処理速度は速いが、高価になる。
◇ ◇ ◇
調査の方法 主要メーカーの2イン1型パソコン21機種について「価格に十分見合う性能で使いやすい」という観点で、専門家が10位まで選んだものを集計、順位付けした。専門家は以下の通り(敬称略、五十音順)
安部銑太朗(ヨドバシカメラ コンピューター商品事業部)▽安蔵靖志(IT・家電ジャーナリスト)▽一場仁(ヤマダ電機第一商品事業部デジタル商品部執行役員補)▽コヤマタカヒロ(デジタル&家電ライター)▽高田雅人(ビックロ ビックカメラ新宿東口店パソコンコーナー担当主任)▽高塚貴史(ケーズホールディングス取締役商品本部情報・通信商品部長)▽竹内亮介(フリーライター)▽戸田覚(ビジネス書作家)▽法林岳之(フリーライター)▽本田雅一(ITジャーナリスト)▽宮野友彦(週刊アスキー編集長)▽山田祥平(フリーランスライター)
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