概要
Overview
創価大学は、2021年に創立50周年を迎えるにあたり、新たな10か年の中長期計画として、「Soka University Grand Design 2021-2030」を策定しました。
1971年の開学以来、創価大学は創立者池田大作先生が示された「建学の精神」の実現へ向け、不断の改革により発展を遂げてきました。2010年に発表した創価大学グランドデザインでは、「建学の精神に基づき『創造的人間』を育成する大学」を目標に掲げ、スーパーグローバル大学創成支援事業の採択に象徴されるキャンパスのグローバル化、中央教育棟建設をはじめとした教育環境の整備など、およそ10年間の取り組みにより幾多の人材を国内外の諸分野に輩出してきました。
2030年を目指した今回の取り組みにおいては、「世界市民教育」、「SDGsの達成」、「多様性あるキャンパスの構築」などをコンセプトとして、「価値創造を実践する『世界市民』を育む大学」とのテーマを掲げました。
これまでの理念と伝統を重んじるとともに、社会に新たな価値を生み出す大学であり続けるため、「創価教育学体系」発刊100周年となる2030年を目指し、歩んでいきます。
人間教育の最高学府たれ
新しき大文化建設の揺籃たれ
人類の平和を守るフォートレス(要塞)たれ
基本構想
Concept
グローバル化は、ICTの進展と相まってさまざまな恩恵をもたらした一方、格差社会や貧困あるいは新型ウイルスの世界的感染拡大など地球規模の課題も惹起しました。またこうした負の連鎖が、ポピュリズムや自国第一主義の台頭を招くなど価値観の衝突や社会を分断する状況も発生しています。
こうした中、国連は2030年を年限とする持続可能な開発目標「SDGs」を設定し、誰も置き去りにしない持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現をめざすことが国際社会で共有されました。この取り組みは、国、民間、教育機関等あらゆるステークホルダーに連携を求めています。
本学も「スーパーグローバル大学創成支援」に採択された“Top Global Universities”の一大学として、「公正なグローバル化」を担う人材の輩出という使命を担っています。
まさに地球社会が直面する課題、地域社会の課題と真摯に向き合い、平和の実現に果敢に挑戦するため、新たな価値を創造する「世界市民」を育成することが本学の使命と考えます。この「世界市民」こそ、開学以来、創立者池田大作先生が示された「創造的人間」すなわち「社会に必要な価値を創造し、健全な価値を提供し、あるいは還元していく人間」であります。
この原点を再確認したうえで、2030年への新グランドデザインのテーマを「価値創造を実践する『世界市民』を育む大学」と掲げ、4つの戦略分野(教育・研究・SDGs・ダイバーシティ)において具体的な計画を策定しました。また、新グランドデザインを推進するため、経営基盤強化策として「中長期財政計画」「キャンパス整備」などのプロジェクトに取り組んでまいります。
平和・環境・開発・人権の分野を中心とした「世界市民教育」に関するプログラムの高度化をはじめ、持続可能な社会を構築するための能力を育む教育研究環境を整え、価値創造を実践する世界市民教育の拠点化を図ります。
全学をあげて「平和」の実現に貢献する研究を推進するとともに、大学・諸機関および研究者とのネットワークを形成し、SDGsの達成へ先導的役割を担います。
海外からの留学生や社会人など、多様な価値観や背景をもつ人々が共存し、共生するキャンパスを実現します。
取り組み
Strategy
「教育」「研究」「SDGs」「ダイバーシティ」「経営基盤の構築」の5つの分野で、 取り組むべき戦略を策定しました。
変化する社会を支える「世界市民」が育つ教育システムを構築します。
専門的な研究を深化させるとともに、学際的な研究によって社会に新たな価値を生み出します。
SDGs達成とともに、「誰も置き去りにしない」という地球社会の実現に取り組みます。
多様な価値観が集まるキャンパスの実現を目指します。
持続的に発展するため、迅速かつ柔軟な組織運営と安定した財政基盤を確立します。
2021年度~2025年度の短大中期計画