「スズキ・ジムニー」に待望の5ドアモデル「ジムニー ノマド」登場

2025.01.30 自動車ニュース 堀田 剛資
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スズキ・ジムニー ノマド
スズキ・ジムニー ノマド拡大

スズキは2025年1月30日、「ジムニー」の5ドアモデル「ジムニー ノマド」を同年4月3日に発売すると発表した。

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「ジムニー」に5ドアモデルが設定されるのは、世界的にもこれが初。まずはインドで2023年6月に発売された。
「ジムニー」に5ドアモデルが設定されるのは、世界的にもこれが初。まずはインドで2023年6月に発売された。拡大
車名の「ノマド(NOMADE)」とは遊牧民を意味する仏語。かつて初代「エスクード」の5ドアモデルにも用いられていたサブネームだ。
車名の「ノマド(NOMADE)」とは遊牧民を意味する仏語。かつて初代「エスクード」の5ドアモデルにも用いられていたサブネームだ。拡大
「セレスティアルブルーパールメタリック」とともに、「ノマド」の専用色となる「シズリングレッドメタリック/ブラックルーフ」。
「セレスティアルブルーパールメタリック」とともに、「ノマド」の専用色となる「シズリングレッドメタリック/ブラックルーフ」。拡大
インストゥルメントパネルまわりの仕様は基本的に「ジムニー/ジムニー シエラ」と共通。トランスミッションには4段ATと5段MTが設定される。
インストゥルメントパネルまわりの仕様は基本的に「ジムニー/ジムニー シエラ」と共通。トランスミッションには4段ATと5段MTが設定される。拡大
前席の仕様も基本的に他のモデルと共通。シートヒーターを搭載しており、表皮にははっ水加工が施されている。
前席の仕様も基本的に他のモデルと共通。シートヒーターを搭載しており、表皮にははっ水加工が施されている。拡大
ドライバー用のリアドアウィンドウの操作スイッチは、センターコンソールに配置されている。
ドライバー用のリアドアウィンドウの操作スイッチは、センターコンソールに配置されている。拡大
「シエラ」より大幅に快適性が増したリアシート。背もたれの角度は2段階で調節できる。
「シエラ」より大幅に快適性が増したリアシート。背もたれの角度は2段階で調節できる。拡大
ラゲッジスペースも大幅に広さが拡大。後席格納時の段差が気になる人向けに、純正アクセサリーで専用のラゲッジボックスも用意される。
ラゲッジスペースも大幅に広さが拡大。後席格納時の段差が気になる人向けに、純正アクセサリーで専用のラゲッジボックスも用意される。拡大
「ジムニー ノマド」のカラーバリエーション。
「ジムニー ノマド」のカラーバリエーション。拡大
発売は2025年4月3日の予定。
発売は2025年4月3日の予定。拡大

より広い後席とラゲッジスペースを実現

スズキ・ジムニー ノマドは、ジムニーの登録車モデルである「ジムニー シエラ」をベースにボディーを延長し、5ドアとしたモデルである。スズキでは、主にプロユースを想定していたジムニー/ジムニー シエラに対し、ノマドでは「ジムニーの性能を日常生活で必要とする人」「ジムニーの性能へあこがれを持つ人」もターゲットとして想定。5ドアの機能性に加え、上級・上質であることも重視して開発を進めたという。生産を担うのはインドのグルガオン工場だ。

ボディーについてはホイールベースをシエラより340mm長い2590mmとすることで、全長を3890mmに拡大。実用的な後席スペースと、より広いラゲッジスペースを実現している。特に後席スペースについては、前後席間距離を90mm拡大し、後席の着座位置を50mm後方へ移すことで、ヒザまわりのゆとりを拡張。着座時に座面からヒザが浮かないよう、座面高も20mm高められており、シート自体もよりクッションの厚い、快適なものに変更された。

乗降性にも配慮しており、ボディーサイドではフロントドアを100mm切り詰めてリアドアを設けるスペースを確保。幅300mmの足抜きスペースを確保したほか、リアシートの座面の角を斜めにカットしたり、開口部のホイールハウスの突出を直線に削ったり、リアドアやBピラーのトリムを面取りしたりと、細かい工夫が随所に取り入れられている。

いっぽう、ラゲッジスペースでは床面の奥行きをシエラより350mmも長い590mmに延長。床面のラゲッジボックスも排することで、荷室空間を最大限に活用できるようにしたという。実用性にも配慮しており、開口部の敷居にガードを追加したほか、暗所でも積載がしやすいよう、左側面にラゲッジルームランプを設置。側壁にはアクセサリーソケットやユーティリティーナットも設けている。

専用の内外装と足まわりで上級感も追求

ノマドはジムニーシリーズのなかでも上級モデルという位置づけとなっており、その点でもさまざまな配慮がなされている。

たとえばグレード構成は、LEDランプやアルミホイール、オーディオスイッチ付きの本革巻きステアリングホイールなどを装備した上級仕様のみで、外装ではガンメタリックにクローム装飾を施した専用のラジエーターグリルを採用。ボディーカラーについても、ビビッドな「キネティックイエロー」を排するいっぽうで、専用色として「シズリングレッドメタリック」「セレスティアルブルーパールメタリック」を用意するなど、独自の6色設定としている。

予防安全・運転支援システムも強化しており、AT仕様にはジムニーシリーズとして初めて、40km/h以上の車速域で使用できる、アダプティブクルーズコントロールを搭載。後退時ブレーキサポートや後方誤発進抑制機能も採用された。さらに機能・装備の細かいところでは、間欠ワイパーに作動間隔の調節機能を追加。リアフォグランプも3ドアにはない装備として挙げられる。

走りに関しても、ホイールベースの延長と専用に調律された足まわりにより、よりおだやかな乗り心地とハンドリング特性、高い直進安定性を追求。細かい点では、リアクオーターウィンドウまわりにトリムを追加することで、車内空間の質感向上も図っている。

このほかの点については、基本的に「ジムニー シエラ」と共通。パワーユニットは排気量1.5リッターのガソリンエンジンで、トランスミッションには4段ATと5段MTを用意。副変速機やファイナルギアを含め、ギア比も変わらない。燃費は4段AT仕様が13.6km/リッター、5段MT仕様が14.9km/リッターだ(ともにWLTCモード)。

ラインナップは「FC」のみのモノグレード構成。価格は4段AT仕様が275万円、5段MT仕様が265万1000円。

【主要諸元】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=3890×1645×1725mm
ホイールベース:2590mm
車重:(4AT仕様)1190kg/(5MT仕様)1180kg
駆動方式:4WD
エンジン:1.5リッター直4 DOHC 16バルブ
トランスミッション:4段AT/5段MT
最高出力:102PS(75kW)/6000rpm
最大トルク:130N・m(13.3kgf・m)/4000rpm
タイヤ:(前)195/80R15 96S/(後)195/80R15 96S
WLTCモード燃費:(4AT仕様)13.6km/リッター/(5MT仕様)14.9km/リッター

(webCG)

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