さす
さす
[助動][させ|させ|さす|さする|さすれ|させよ]上一段・上二段・下一段・下二段・カ変・サ変動詞の未然形に付く。
1 使役の意を表す。せる。させる。
「これはいさめる馬なりとて、鞍を置きかへさせけり」〈徒然・一八五〉
2 動作を他に任せておいて、結果的にそうなることを表す。…に任せる。→させる →しむ →しめる →す →せる
3 (多くあとに「たまふ」など尊敬の意を表す語を伴って)尊敬の意を強める。…なさる。
4 (謙譲語「聞こゆ」に付いて)謙譲の意を強める。お…申し上げる。→聞こえさす
[補説] 「さす」は上代から近世まで広く用いられたが、1の用法が原義。近世以降は四段型にも活用する。2は中世の軍記物語の類に多くみられる武者言葉の一用法。3・4は中古以降の用法で、3の「させたまふ」「させおはします」「させらる」などは高い敬意を表す。
さ・す
サス【SAS】
読み方:さす
サス【SAS】
読み方:さす
サス【SAS】
サス【SAS】
読み方:さす
さ・す【刺す】
読み方:さす
1
㋐先の鋭くとがったものを中に突き入れる。突き立てる。突き通す。「指にとげを—・す」「短刀で胸を—・す」「魚をくしに—・す」
㋑(「螫す」とも書く)毒虫などが針を皮膚に突き入れる。「ハチに—・される」
2 厚いものに針を突き入れて縫う。また、針で結びつづる。「ぞうきんを—・す」「網を—・す」
4 (「差す」とも書く)舟を進めるためにさおを水底に突き立てる。「さおを—・す」
5 野球で、走者にボールをタッチしてアウトにする。「本塁で—・される」
6
㋐目・鼻・舌などの感覚器官を鋭く刺激する。「異臭が鼻を—・す」「舌を—・す味」
㋑心に強い痛みを感じさせる。ショックを与える。「その一言が私の胸を—・した」
[可能] させる
[用法] さす・つく——「針で肌を刺す(突く)」のように、先の鋭い物を押し付ける意では、相通じて用いられる。◇「刺す」はその動作の結果として、対象の内部に入り、あるいはつらぬく意が中心となる。「肉をくしに刺す」「とげを刺す」◇「突く」は物の先端を一つ所に強く当てる動作に意味の中心がある。「相手の胸を突いて倒す」「釣鐘をつく」◇「銛(もり)で魚を突く」「槍(やり)で突く」など、「突く」は刺し通すことにも言うが、この場合も、物の先を勢いよく目標に当てるという動作が主になる。◇「鼻を刺す(突く)臭気」「胸を刺す(突く)言葉」などでも両語とも使われるが、「刺す」は刺激や痛みの鋭さに、「突く」は衝撃の強さにそれぞれ重点がある。
さ‐す【×叉▽手】
さ・す【差す/▽注す/▽点す】
読み方:さす
[動サ五(四)]
1 酒をすすめる。「杯を—・す」
2 ごく少量の液体をある部分にそそぎ入れる。「目薬を—・す」「ギヤに油を—・す」
3 液体をほかの液体や容器の中へ少し、または少しずつ加え入れる。「花瓶に水を—・す」「吹きこぼれないように冷水を—・す」
7 火をともす。
「まづ紙燭(しそく)—・して来(こ)」〈竹取〉
[可能] させる
さ・す【差す/指す】
読み方:さす
[動サ五(四)]
1 (差す)
㋐(「射す」とも書く)まっすぐに光が照り入る。光が当たる。「西日が—・す」
㋑潮が満ちてくる。また、水が増して入り込む。しみ込む。「潮が—・す」「氾濫した川の水が床下まで—・してきた」「井戸に廃水が—・す」
㋒何かのしるし・気配などが自然と外に現れる。「ほおに血の気が—・す」「景気にかげりが—・す」
㋓ある種の気分・気持ちが生じる。きざしてくる。「眠けが—・す」「魔が—・す」「気が—・す(=気がとがめる)」
2 (指す・差す)
㋐指などで目標とする物や場所・方向を示す。指さす。「指で—・して教える」「後ろ指を—・される」「時計の針が七時を—・している」
㋑人や物をそれと決めて示す。指名する。また、密告する。「文中のそれは何を—・しますか」「生徒を—・して答えさせる」「犯人を警察に—・す」
㋕将棋で、駒を動かす。また、対局する。「将棋を—・す」「一局—・す」
㋗傘などをかざす。
㋘肩に担ぐ。になう。「駕籠(かご)を—・す」
㋛競馬などで、ゴールの直前で先行するものを追い抜く。「—・して首の差で勝つ」
3
㋐雲などが、立ちのぼる。
「八雲—・す出雲の児らが黒髪は吉野の川の沖になづさふ」〈万・四三〇〉
㋑さしつかえる。
[可能] させる
[補説] 「指す」「差す」「射す」「刺す」「注す」「点す」「挿す」「鎖す」などと、いろいろに漢字が当てられるが、本来は同一の語。
[下接句] 嫌気が差す・影が射す・気が差す・図星を指す・掌(たなごころ)を指す・鳥影(とりかげ)が射す・魔が差す・指一本も差させない・指を差す
さ‐す【×扠▽首】
さ・す【挿す】
さ・す【▽止す】
さ‐す【砂州/砂×洲】
さ・す【▽鎖す】
指す
さす
さす
さす
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 16:06 UTC 版)
させる。やらせる。使役を表す。共通語の「指す」や「刺す」の意味ではない。「す」にアクセント。
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さす
出典:『Wiktionary』 (2021/07/31 11:40 UTC 版)
名詞・造語成分
動詞:原義
さす
- 細長いもので物を貫く。
活用
動詞:刺す
さす 【刺す】
- (「差す」、「挿す」とも) とがっているものを、貫くように突く。
- 針を刺す。
- (「螫す」とも) 虫が血を吸ったり、毒を針で注いだりする。
- 故意に傷付けようと刃物で相手を突く。
- 腹を刺す。
- 針を使って縫う。
- 雑巾を刺す。
- 鳥黐で鳥を捕まえる。
- 鳥を刺す。
- (「差す」とも) 船を動かすために棹で水底をつく。転じて櫓を使って船をこぐ。
- 《野球》 走者にボールをつけタッチアウトにする。
- 2塁に刺す。
- 感覚器官に刺激をあたえる。
- 鼻を刺す。
関連語
翻訳
参照
語義4:
動詞:指す
動詞:差す
- 潮が満ちる。
- 潮が差す。
- (「挿す」とも)色など、見えなかった物があらわれる。
- (「射す」とも)光が届く。
- 生じる。入り込む。起こる。
- 気が咎める。
- 気が差す。
- 液体がしみこむ。
- 水が差す。
- 熱が上がる。
- 熱が差す。
- 草木が伸びる。
動詞:挿す
動詞:注す
(「差す」とも書く)
関連語
動詞:点す
動詞:捺す
- 捺印する。
動詞:鎖す
連語:方言
活用
助動詞:さす
用法
未然形の内、終音がア段以外のものに接続する。他は「す」が接続する。
活用
未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 仮定形 | 命令形 | 活用型 |
---|---|---|---|---|---|---|
ささ | さし | さす | さす | させ | させ | 動詞五段活用型 |
類義語
- させる
- す
- せる
接尾辞:止す
同音異義語
さす
助動詞
さす(古形:しむ)
活用: 古語: 助動詞
未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
---|---|---|---|---|---|
させ | させ | さす | さする | さすれ | させよ |
関連語
- 受身:る、らる
倳
刲
刺
刺 |
刺
剚
劄
差
差 |
|
戳
扠
挃
挿
挿 |
掙
插
揷
擉
攙
箚
蜇
螫
蠚
鈌
「さす」の例文・使い方・用例・文例
- この花瓶は底が小さすぎるのでよく倒れる
- 夫は日に2回目薬をさす必要がある
- 人を指さすのは礼儀に反する
- さすが天才的スイマーだけあって,彼はオリンピックで金メダルを3個獲得した
- このドレスは小さすぎるのでもっと大きなドレスを持ってきてください
- このつぼは1袋の砂糖を入れるには小さすぎる
- この靴は私には小さすぎます.もっと別のを見せてください
- 私たちが住むにはその家は小さすぎる
- 彼はさすがに身の危険を感じました
- さすがにレギュラーの人が少ない
- さすがに腹が減った
- 私はさすがにビックリした
- Xにさすがに気が引けた
- 仕入債務とは、通常の営業取引で発生した支払手形と買掛金の合計をさす。
- これは私には小さすぎます。
- これはわたしには小さすぎます。
- 彼は運転するには小さすぎる。
- 私はそれを試着してみましたが、私には小さすぎました。
- あなたは歴史を知らなさすぎる。
- この大変な仕事は私たちを疲れさす。
さすと同じ種類の言葉
品詞の分類
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