ザ・チルドレン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 02:12 UTC 版)
「B.A.B.E.L.」の記事における「ザ・チルドレン」の解説
超度7の超能力を持つ少女達と、運用主任の4名で構成された、自他共に認めるバベル最強最高のチーム。本作の物語は、あまりにも特殊な能力と立場に極めて扱いが難しい彼女達に振り回されながらも、最悪の未来を回避するべく奮闘する、現場運用主任・皆本光一と、彼に導かれ、時には導きながら数々の困難を乗り越え、成長していく明石薫、野上葵、三宮紫穂の活躍に、彼女らが未来において所属するとされる組織・P.A.N.D.R.Aのリーダー、兵部京介が絡みながら展開していく。時間経過があるため、薫達は本作開始時小学4年生だったが、第10巻7th sense以降は小学5年生、第16巻3rd sense以降は中学1年生、第29巻5th sense以降は中学2年生、第40巻以降は高校生になっている。 日本で公式に確認されている超度7はザ・チルドレンの3名のみ。その将来には大きな期待が寄せられており、専用のサポート体制が取られるほどである。一方で未来に危惧される「エスパーと普通人の最終戦争」で重要な役割を果たすのではと懸念もされており、「ザ・チルドレンは天使か悪魔か」という事案でバベルの予知システムにかけられたことがある。この事案は「懸案事項666号」と呼ばれてバベルの最高機密に指定されている。彼女らは精神的に実年齢らしい情緒面の未成熟さが垣間見えるが、その一方で桁外れの能力を持つ事による「普通の子供に、なりたくてもなれない」という冷めた自己認識がある。作中「普通の人々」に代表されるエスパーへの疑念を受けて、現在の立場への鬱屈がくすぶっているような描写(主に薫)が時々ある。 皆本が主任になるまでは学校に通わずバベル本部で特別教育を受けていたが、政府や教育機関の説得に成功(アニメ版では皆本の尽力もあり)し、普通の学校に通うようになった。ただし機密保持のため周囲には超度2と偽っている。皆本との約束で、彼女達は学校では超能力を使わないように心がけていることもあり、友達にも恵まれて楽しい学校生活を送ることに成功している。中学生になってからは影チルの支援などもあって、学校での場面がかなり増えてきている。 任務時 普段の生活ではESPリミッターにより能力を抑えられているが、任務の際には皆本がリミッターを解除して本来の能力を発揮する。超能力そのものは他を圧倒するほど強いが、判断力等は未熟なため、指揮官・皆本による補助が不可欠。以前は幼い彼女達には負担が掛かり過ぎるという皆本の判断で、能力の応用的利用は教えられていなかったが、成長に合わせて現在は能力のコントロールに焦点を当てた訓練も行われるようになっている。 皆本が開発したESPリミッターに搭載されているブースト機能で、葵と紫穂の能力を薫に上乗せする「トリプルブースト」により、さらに強力な能力を一時的に使うことができる。ただし、薫の体への負担が大きく効果が切れてから薫はしばらくサイコキネシスを使うことができない。リミッターには通信機能もあり、皆本が傍にいない場合の指示はここから出される。また無断で取り外したりすると、皆本の携帯電話に連絡がいくようになっている。現在の物には搭載されていないが、ECCM(ECM中和装置)がついていたこともあった。なおECCMとECM(超能力対抗装置)は現在は皆本の携帯に搭載されている。 「黒い幽霊」との戦闘時、トリプルブーストの延長線上として「念動・強制解放(サイキック・フォース・オブ・アブソリューション)」という連携技が発動した。薫を核とし、彼女に触れているエスパーの力を大幅に吸い取る程のパワーを必要とする。薫への反動も大きく、発動後は気を失ってしまう。兵部にも解けなかった強い洗脳を解除する効果を持つため、パンドラ、黒い幽霊の双方から非常に注目されている。また発動時、薫の背中には翼が現れるのだが、葵と紫穂との時は白い天使の翼で洗脳も完全に解除されたが、パンドラメンバーとの時は黒い悪魔の翼で解除は不完全だったという差もある。 強制解放時以外にも作中、チルドレンらの背中に光る天使の羽根のようなものが確認されることがあるが、実際に確認したのは皆本と兵部、澪だけであり、はっきりしたことも判っていない。 服装 チルドレンの特務制服は水色をイメージカラーとしている。小学生編ではボタンが4つ(上に2つ、下に2つ)ついたブレザーに白いミニスカート、白いブラウス、頭にはベレー帽を被り、足は黒いハイソックス、革靴を着用。襟元には幅広のリボンをしていた。中学生編ではブレザーはプルオーバータイプで腹にラインが入り、左腕にバベルのロゴ入りエンブレム、右腕にそれぞれのナンバーがプリントされている物に変更され、襟元もリボンからネクタイに、足もハイソックスからニーソックスになった。なお、薫だけはベレー帽を被っておらず、小学生編では革靴の代わりに赤いローラーシューズを履いていた。リボン、ネクタイとベレー帽の色は各自異なり、それぞれの名前に含まれる色がトレードカラーになっている。熱・放射線・衝撃・毒物などから身を守る「鎧」として様々な防御効果を持つハイテク特殊素材製で、中学生編のものはその機能がさらに強化されている。 下着が見えやすく防御力に問題もあるのにミニスカなのは、皆本がザ・チルドレンの主任になってから、薫が制服にミニスカを希望したのが通ったから。その意図は「葵と紫穂のがチラチラ見えた方がやる気が出る」という彼女のオヤジ趣味から来ている。皆本が主任になる前は、私服の上に大人の特務エスパー用のジャケットを羽織っていた(アニメ版では最初からミニスカの制服だった)。その他任務に応じて適当な衣装や専用の防護服も着用する。 特務活動外のシーンやエピソードも多いため、皆本共々様々な私服姿が登場する。また小学校は私服だったが、中学校では学校指定の制服がある(通常はセーラー服で上にセーターを着ることがある)。 過去 明石薫、野上葵、三宮紫穂の3人が出会ったのは5歳の時。葵と紫穂が先にバベルにいて後に薫が加わった。「ザ・チルドレン」というチーム名で特務エスパーとして活動しはじめた時期は不明。3人はあまりの力の強さ故に恐れ拒絶されることも多く、能力と情緒のアンバランスさ、そして「日本の宝」だとする桐壺の甘やかしも加わり、皆本と出会う前には周囲から孤立し我侭放題、暴力破壊行動し放題で手のつけられない性格となっていた。作中ではチルドレンの前の担当として5人の運用主任が確認されているのだが、そのうち4人は見過ごせない抑え付けに反発するチルドレンによる精神的か肉体的な暴力で重傷を負い辞めている。皆本の前任だった須磨貴理子も力ずくを通り越した虐待で抑え付けようとしたが、これもうまくいかず最終的に最悪の反発を招いた上で叩き出された。 そんな彼女達だが、今は心を許せる皆本との出会いによりかなり丸くなってきている。B.A.B.E.L.の仲間達との関係も良好。皆本に対しては我侭ぶりを見せる反面、一番に慕ってもおり、皆本がバベルを辞めると言い出した時は思わず号泣して能力を暴走させた。
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