ラルトとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 工学 > 大車林 > ラルトの意味・解説 

ラルト

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

ラルト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/17 20:08 UTC 版)

ラルト (Ralt Engineering Ltd.) は、イギリスレーシングカーコンストラクター。

概要

1976年のF3マシン、RT1
1980年 ホンダV6エンジン搭載のF2マシン、RH6
1986年のドイツF3でクリス・ニッセンが使用したRT3

1950年代、オーストラリア出身のエンジニアのロン・トーラナックは弟のオースティン・ルイスと共にシャシーを製作し、地元のレースに出場していた。マシンはふたりの名前の頭文字にちなんでRALT (Ron and Austin Lewis Tauranac) と命名された。

トーラナックは同郷出身のジャック・ブラバムに誘われてイギリスに渡り、モーター・レーシング・ディベロップメント社(ブラバム)を設立。共同オーナー兼チーフデザイナーとして活躍した。

1970年にジャック・ブラバムが引退して帰国すると、トーラナックがブラバムの運営を任されたが、1972年にバーニー・エクレストンにチームを売却した。しばらくフランク・ウィリアムズのF1プロジェクト等に関わった後、1974年に自らのガレージを設立し、ラルトの名を復活させた。

1975年に処女作RT1を発表。F2F3フォーミュラ・アトランティック用のシャシーを開発・製造し、トールマンなどに供給した。ネルソン・ピケイギリスF3)をはじめとするヨーロッパ各国のF3選手権でチャンピオンを輩出し、量販フォーミュラシャシーにおけるシェアを拡大した。

1980年ホンダがF2へのエンジン供給を再開すると、トーラナックはブラバムのエンジニア時代にブラバムF2にホンダがエンジン供給していた際、川本信彦らと一緒に仕事をしていたことでホンダが第一次活動から撤退した後も交流があったことから、ラルトはホンダエンジンのワークス・チームとなりホンダ・RA260Eエンジンの独占供給を受けられることになった。ナイジェル・マンセルを起用した後、1981年にはラルト・RH6を駆るジェフ・リースがヨーロッパF2のシリーズチャンピオンに輝く。その後1983年にはジョナサン・パーマーが、1984年にもマイク・サックウェルがシリーズチャンピオンを獲得するなど全盛期を迎えた。

トーラナックの作るマシンは堅実な作りであった。ホンダの川本はこの点でライバルであるマーチ等に比べるとラルトがコンサバティブなデザイン思考であること、またトーラナックはエンジニアとして優秀であったがチームマネージャーとしては必ずしも優秀とはいえないと感じており、その結果、川本は1982年末にマーチから主力メンバーであるジョン・ウィッカムゴードン・コパックの2名を引き抜いてスピリットを設立させてエンジンを供給。徐々にラルトの関係を薄めていくことになる。

その後、ラルトはF3やF3000用のシャシーを開発し、イギリスF3では1983年にアイルトン・セナがチャンピオンを獲得。1985年発表のフラットボトム対応のF3シャシー・RT30は以後熟成・発展型のRT35(1991年)まで各国のF3界をリードする存在となり、1990年はミカ・ハッキネンらがチャンピオンを獲得する。しかし、マーチに代わってF3000で台頭してきたローラや、高剛性のカーボンモノコックをF3に採用したレイナードダラーラのシャシーに比べるとラルトはアルミハニカムモノコックであり、コーナリング性能で劣り始めていた。そこで1991年秋にラルトでは初となるカーボンモノコックシャシーを採用したRT36を発表したが[1]、1992年シーズンが開幕するとこれが「失敗作」であることが判明し[2]、ラルトは他社にユーザーを奪われ、経営は徐々に傾き始める。すでに1989年からマーチの傘下に入っており経営再建が図られていたが、当のマーチ自体がレイトンハウスによる買収とバブル崩壊に伴う経営難により1992年に実質的に消滅してしまったことから、1993年にラルトは売却され、トーラナックもそれを機に一線を退いた。

その後はアメリカのフォーミュラ・アトランティックシリーズ、鈴鹿サーキットレーシングスクール(SRS-F)等向けにワンメイクシャシーの製造などを行っていたが、1998年に久々となるF3用のシャシーを開発。しかし当時既にF3の世界で寡占的な地位を持つに至っていたダラーラの前には太刀打ちできず、2003年に登場したF303を最後にF3用の新車は登場していない。

外部リンク

  1. ^ フルカーボンとなったラルトRT36の詳細が判明 Racing OnNo.110 39頁 1991年12月15日発行
  2. ^ 富士も苦しんだRT36勢・現在ラルトでデザイナーが対策中 Racing On No.121 47頁 1992年6月15日発行

ラルト (Laruto)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 02:33 UTC 版)

ゼルダの伝説 風のタクト」の記事における「ラルト (Laruto)」の解説

先代大地賢者であるゾーラ族女性で、メドリ先祖演奏ではハープ奏でる大地の神殿でマスターソードへの祈り捧げていたが、その時ガノンドロフ襲われ殺されてしまう。

※この「ラルト (Laruto)」の解説は、「ゼルダの伝説 風のタクト」の解説の一部です。
「ラルト (Laruto)」を含む「ゼルダの伝説 風のタクト」の記事については、「ゼルダの伝説 風のタクト」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ラルト」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「ラルト」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ラルト」の関連用語

ラルトのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ラルトのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
三栄書房三栄書房
Copyright c San-eishobo Publishing Co.,Ltd.All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのラルト (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのゼルダの伝説 風のタクト (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS