佐太神社
名称: | 佐太神社 |
ふりがな: | さだじんじゃ |
名称(棟): | 正中殿 |
名称(ふりがな): | しょうちゅうでん |
番号: | 2128 |
種別1: | 近世以前/神社 |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
指定年月日: | 1982.02.16(昭和57.02.16) |
員数(数): | 1 |
員数(単位): | 棟 |
代表都道府県: | 島根県 |
都道府県: | 島根県松江市鹿島町大字佐陀宮内、出雲市杵築東99-4 |
所有者名: | |
指定基準: | |
管理団体名: | |
管理団体住所: | |
管理団体指定年月日: | |
構造形式: | 大社造、檜皮葺 |
時代区分: | 江戸後期 |
年代: | 文化4(1807) |
解説文: | 『出雲国風土記』や『延喜式』にみえる古社の本殿で、大社造が三殿並立する。中央の正中殿は左右の南殿・北殿よりひと回り大きく、大社造の遺構中、出雲大社本殿に次いで規模が大きい。 平面は三殿で少しずつ異なり、南殿と北殿は全く左右逆になっている。三殿並立の構えは古くからの踏襲と伝えるが、類例はない。 |
佐太神社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/05 18:07 UTC 版)
佐太神社 | |
---|---|
![]() 拝殿 | |
所在地 | 島根県松江市鹿島町佐陀宮内73 |
位置 | 北緯35度30分32.1秒 東経133度0分23.2秒 / 北緯35.508917度 東経133.006444度座標: 北緯35度30分32.1秒 東経133度0分23.2秒 / 北緯35.508917度 東経133.006444度 |
主祭神 |
正殿:佐太御子大神 北殿:天照大神 南殿:素盞嗚尊 |
社格等 | 式内小社、国幣小社、別表神社 |
創建 | 養老元年(717年) |
本殿の様式 | 大社造 |
札所等 | 出雲國神仏霊場4番 |
例祭 | 9月25日 |
主な神事 | 管粥神事、直会祭、神在祭裏祭、御田植祭、御座替神事、例祭、神在祭 |
地図 |
佐太神社(さだじんじゃ)は、島根県松江市鹿島町佐陀宮内にある神社。出雲国二宮、旧社格は国幣小社。出雲國神仏霊場第四番。9月25日の御座替祭の前夜に行われる佐陀神楽が知られる。
「茣蓙替祭」は『出雲国風土記』にも記される年中行事。神職らは、本殿などの23ヶ所の茣蓙を取り替える。また、この夜は茣蓙を清める「七座神事」も奉納される。(引用:安達彰『安達彰 写真集 ユネスコ文化遺産佐陀神能』)
近辺に銅鐸・銅剣が出土した志谷奥遺跡がある。(引用:増尾敏弘『出雲神社探訪 出雲國風土記所載神社 全399社』)
祭神
正殿、北殿、南殿に、秘説四柱を含めて12柱が祭られている。
神紋
- 正殿:扇の地紙
- 北殿:輪違
- 南殿:二重亀甲
佐太大神
現在の神社側の公式見解では、正殿の主祭神である佐太御子大神とは猿田彦神のことである[1]としている。佐太大神は『出雲国風土記』に登場し、神魂命の子の枳佐加比売命を母とし、加賀の潜戸で生まれたという。現在では、神名の「サダ」について、猿田の本来の読みであるという説、狭田すなわち狭く細長い水田の意とする説、岬の意とする説、等のほか諸説がある。
歴史
創建
秋鹿郡佐田大社之記に垂仁54年の創建で、養老元年(717年)に再建されたとある。
社名の変遷
『出雲国風土記』秋鹿郡条に「佐太御子社」と記載されている。延喜式神名帳には「佐陀神社」と記載されている[2]。中世に入ると「佐陀大明神」とか「佐陀大社」、「佐陀三社大明神」などと呼ばれるようになった。明治に入り現在の「佐太神社」に改称した。
神階
日本三代実録より
社領
康元元年(1256年)の『社領注進状』(出雲大社所蔵)によれば280丁と、杵築大社(現:出雲大社)に匹敵するほどの社領を有していたという。宝永3年(1706年)の『佐陀大社勘文』によれば、島根郡と秋鹿郡に7000石の社領と224人の神人を有していたが太閤検地によって大幅に減じられ、堀尾吉晴の時代になって200石まで回復したという。江戸時代に入ると杵築大社とともに出雲国内の神社を管轄しそれらを支配する「触下制度」を確立した。佐陀大社の管轄は島根郡、秋鹿郡、意宇郡の西半分と楯縫郡の神社であった。
近現代
明治維新時に神祇官の命を受けた松江藩神祠懸により、祭神を猿田彦命と明示するように指示された際、神社側は一旦はそれを拒んだが、後に従った。 明治4年 (1871年) には近代社格制度において郷社に列格し、2年後の明治6年には県社に昇格、そして昭和3年には国幣小社に昇格した。
平成26年、正中殿などの修理が行われており8月に修理見学会が開催された[3][4][5][6]。
建造物
- 正殿
- 北殿
- 南殿
- 拝殿
- 神楽殿
- 宇多紀神社(式内社)
- 日田神社(式内社)
- 御井神社(式内社論社)
- 垂水神社(式内社)
文化財
ユネスコ無形文化遺産
国の重要文化財
本殿は3棟の大社造の建物が並ぶ「三殿並立」と呼ばれる珍しい形式である[7]。
- 建造物
- 工芸品
国の重要無形民俗文化財
- 佐陀神能
県指定有形文化財
- 彫刻
- 舞楽面 陵王 - 鎌倉時代
- 工芸品
主な行事
祭礼は古来75度あったと言われるが、近世にはすでに行われなくなったものもかなりあると見られている。
- 2月3日 節分祭(引用:安達彰『安達彰 写真集 ユネスコ文化遺産佐陀神能』)
交通
参考文献
- 谷川健一編 『日本の神々 神社と聖地 7 山陰』(新装復刊) 平成12年(2000年) 白水社 ISBN 978-4-560-02507-9
- 白井永二・土岐昌訓編『新装普及版 神社辞典』 平成9年(1997年) 東京堂出版 ISBN 4-490-10474-X
- 関和彦『『出雲国風土記』註論』 平成18年(2006年) 明石書店 ISBN 4-7503-2376-4
- 安達彰『安達彰 写真集 ユネスコ文化遺産佐陀神能』(2012) 日宝綜合製本株式会社
- 増尾敏弘『出雲神社探訪 出雲國風土記所載神社 全399社』(2017)松江文庫
注釈
- ^ 江戸時代以前には、一旦、由来不明となっていたが、平田篤胤が『古史伝』を著し、猿田彦神であることを解明した。
- ^ 九条家本など「佐陁大社」とする写本もある。
- ^ 国指定重要文化財 佐太神社本殿修理工事現場見学会のご案内
- ^ 「佐太神社の保存修理工事」
- ^ 佐太神社 遷宮 保存修理工事
- ^ 重要文化財 佐太神社正中殿ほか2棟(島根県)
- ^ 「枕木山・太平山モデルコース (PDF)」『島根県』。2024年11月5日閲覧。
- ^ 浜に打ち上げられたセグロウミヘビを神の使いとして奉納する
関連項目
外部リンク
佐太神社と同じ種類の言葉
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