南伝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/14 06:13 UTC 版)
南伝の『島史』(ディーパワンサ、diipavaMsa)、『大史』(マハーワンサ、mahaavaMsa)によると、ヴァイシャリーのヴァッジ族の比丘が唱えた十事の問題が分裂の原因である。十事とは、従来の戒律(教団の規則)を緩和した十の除外例であり、この中に「金銀を扱ってもよい」という条項が入っていた。ところが、実際に托鉢などに出ると食事だけでなく金銭を布施されることがあり、この布施を認めるかどうかが大きな問題となった。これを認める現実派は、多人数であったので「大衆部」と呼ばれ、この除外例を認めない厳格なグループは少人数で長老上座が多かったので「上座部」と名づけられた。上座部ではこの十事を非法と定めたことから、これを十事非法(じゅうじのひほう)という。 ただし有部の記録によれば、問題になったが収まったとされ、分裂の原因とはされていない。スリランカの大寺派の記録によると、分裂の原因だったとされている。
※この「南伝」の解説は、「根本分裂」の解説の一部です。
「南伝」を含む「根本分裂」の記事については、「根本分裂」の概要を参照ください。
品詞の分類
- >> 「南伝」を含む用語の索引
- 南伝のページへのリンク