奪われた秘宝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/23 01:43 UTC 版)
フェアノールは、自身の最高傑作であるシルマリルに執着する度合いを深めるようになり、やがてこれをしまいこむと、愛してやまない父と7人の息子以外には誰にも見せようとしなかった。 モルゴスはこの宝玉を欲し、闇の大蜘蛛ウンゴリアントを伴ってヴァリノールを急襲すると、二つの木を枯らして世界を闇に閉ざした。そして混乱に乗じてフェアノールの住処からシルマリルを奪ったのである。聖なる宝玉の放つ熱でかれの手は焼かれたが、ウンゴリアントから報酬を迫られてもけっして放そうとはしなかった。モルゴスは中つ国まで逃げ去ると、三つのシルマリルを鉄冠にはめて耐え難い痛みと重みにもかかわらずかぶりつづけた。 一方、怒りに燃えるフェアノールはシルマリルの奪還を宣言し、かれの同胞たるノルドール一族もモルゴスを追って中つ国に渡ろうとしたが、船の供出を拒んだテレリ族を殺害してまで強引に出立したため、かれらには恐ろしい運命が降りかかることになった。
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