efficacy
「efficacy」とは、「効能」や「効果」「効き目」といったある物質によってよい結果をもたらす働きや結果そのものを意味する英語表現である。
「efficacy」とは・「efficacy」の意味
「efficacy」とは、「効能」「効果」「効き目」「有効性」を意味する不可算名詞の英単語である。薬や医療行為で使われることが多い単語である。「efficacy」の複数形
「efficacy」は不可算名詞として使われるため複数形はなく、「efficacy」のままである。不可算名詞とは数の観点から分類したもので、一つ・二つ・三つと数えられない名詞のことである。「efficacy」の発音・読み方
「efficacy」の発音記号は、「éfikəsi」である。カタカナで表記する場合の多くは、「エフィカシイ」や「エフィカシー」である。ただ、実際に発音する場合は、「エフィカァシィ」に近い音である。「é」は、「エ」の発音とほぼ同じである。発音時の口は、左右に少し大きく開けた状態である。「f」は、上の前歯を下唇に軽く当て、その隙間から「フ」と息を出した時の音である。「i」は、「エ」と「イ」を同時に言うイメージである。「k」は、舌の後方を上あごの奥につけてから、急に舌を離して「クッ」と勢いよく息を出した時に出る音である。「ə」は、口を小さく開け、弱く「ア」と言った時の音である。「s」は、舌先を前歯の裏の歯茎に近づけ、「ス」と息を出した時の音である。「i」は、「エ」と「イ」を同時に言うイメージである。
「efficacy」の語源・由来
「efficacy」の語源は、フランス語の「efficace」やラテン語の「efficācia」である。「efficacy」と「efficiency」と「potency」の違い
「efficacy」と「efficiency」と「potency」は、「効能」や「効率」といった似た意味がある。「efficacy」と「potency」は「効能」の意味で使われ、良い結果をもたらす働きという意味である。一方で、「efficiency」は「効率」の意味で使われ、費やした労力に対して得られる成果の割合を意味するものである。また、「efficacy」と「potency」の違いは、「efficacy」が最大限に効果を出す能力ことを意味するのに対し、「potency」は効果を出すのに必要な用量のことを意味する。「efficacy」の類語
「efficacy」の類語は、「efficaciousness」である。「efficaciousness」とは、「効果」「効能」「効き」を意味する英単語である。また、「efficacy」の類語には、「effectiveness」もある。「efficacy」と「effectiveness」は、どちらも「有効性」の意味を持つ単語だが、薬理学での研究やアメリカ食品医薬品局などでは明確に区別されている。「efficacy」は理想的な環境下での有効性を意味し、「effectiveness」は現実的な環境下での有効性を意味するものである。「efficacy」を含む英熟語・英語表現
「Self-efficacy」とは
「Self-efficacy」とは、日本語で「自己効力感」といい、自分自身がうまく遂行できる能力を持っていると認識することである。カタカナでは「セルフ・エフィカシー」と表記される。「Self-efficacy」は、カナダ人の心理学者アルバート・バンデューラ博士によって提唱されたものである。「Self-efficacy」が高いことで得られるメリットは、モチベーションを高く保ち行動量が増えることである。物事への熱意を高く保つことで行動量が増え、結果的に仕事や勉強での目標を達成しやすくなる。そして目標を達成することでさらに「Self-efficacy」が高くなり、好循環が生まれるわけである。また、失敗しても自分ならできると信じているため、すぐに立ち直り次に生かすことができる点もメリットの一つである。
自己効力感には三つのタイプがあり、一つ目は、自分自身をコントロールできる「自己統制的自己効力感」である。二つ目は、人間関係の中での自己効力感を指す「社会的自己効力感」である。三つ目は、学業や学ぶことの中での自己効力感を指す「学業的自己効力感」である。
「自己効力感」と似た言葉に「自己肯定感」という言葉があるが、「自己肯定感」は自分のありのままの存在を認めることができる感情のことである。似たような言葉のため、意味を混同しないように注意が必要である。
「efficacy」の使い方・例文
・He gave his friends a sense of self-efficacy.(彼は彼の友だちに自己効力感を与えた。)・We verify the efficacy of fertilizer.(私たちは肥料の効き目を検証している。)
効能
効能(こうのう)は、ある物質の作用によって得られる効果のことである。医薬品のように服用や塗布によってその効果を得るもの、温泉のように入浴や飲泉によって効果を得る場合などがある。医薬品の効き目は効力(こうりょく英: efficacy)または有効性(ゆうこうせい、英: effectiveness)とも言う。
医学における有効性
効力と有効性は厳密には異なる。効力とは理想的な条件で評価され得る薬剤の効果であるが、有効性とは現実の状況でどれだけ効くかを表すものである[1]。例えば、有害作用のために患者が服用を中止するような薬剤であれば効力は高くても有効性は低くなる[1]。
医学において有効性とは、ある介入(例えば、薬物、医療機器、外科的処置、公衆衛生上の介入)が有益な変化をもたらす能力(または治療効果)のことである[2]。ある介入の有効性を確立するために、しばしば利用可能な他の介入と比較される[3]。具体的には、有効性とは「厳密に管理された臨床試験のような理想的な状況で試験した場合に、薬剤がプラセボや他の介入に対して健康上の利益を示すかどうか」を意味する[4]。これらの試験では、プラセボ群と介入群の間で統計的に異なることを示すための主要なパラメータに焦点が当てられる。このタイプの比較は「説明的」無作為化比較試験と呼ばれ、「実用的」試験は非特定パラメータに関する介入の有効性を確立するために使用される[要出典]。
温泉における効能
温泉における効能は、湯治などに代表されるように古くから人々に知られていた。その効能は前述のように2つに大別でき、入浴によるもの、飲泉によるものに分けられる。また人体にとって有益な効能のみならず、悪影響を及ぼす効能も存在し、有益なものは適応症、悪影響があるものは禁忌症などと呼ばれる。
効能は、多くの場合温泉の泉質に依存する。それらは温泉分析書に適応症、禁忌症として記載される。温泉分析書には、泉質に基づいた効能を記載するのが原則である。しかしながら、温泉に古くから伝承されている効能についても、専門医のアドバイスを受けた上で効能として定めることができる。これらの事は、1983年に環境庁(現環境省)が定めた「温泉の適応症決定基準」に基づいている。1983年に定められた基準は2007年から改定議論が始まり、2008年に改定される予定である。
なお、効能はその効果を万人に保証するものではなく、あくまでも目安であることに注意する必要がある。
関連項目
出典
- ^ a b “薬物の効力と安全性 - 23. 臨床薬理学”. MSDマニュアル プロフェッショナル版. 2024年1月29日閲覧。
- ^ “3.11 - Mental Health Services Research” (英語). Comprehensive Clinical Psychology. Oxford: Pergamon. (January 1998). pp. 225–241. doi:10.1016/b0080-4270(73)00275-3. ISBN 978-0-08-042707-2
- ^ Nursing research : generating and assessing evidence for nursing practice (Tenth ed.). Philadelphia. (December 2015). ISBN 9781496300232. OCLC 919860667
- ^ Thaul, Susan (2012-06-25) (CRS Report for Congress). How FDA Approves Drugs and Regulates Their Safety and Effectiveness (CRS 7-5700, R41983). Washington, DC: Congressional Research Service (CRS). p. 4
- EFFICACYのページへのリンク