SPARCとは? わかりやすく解説

SPARC

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/03 00:33 UTC 版)

SPARC
開発者 サン・マイクロシステムズ
ビット数 64ビット (32 → 64)
発表 1985年
バージョン V9(1993年)
デザイン RISC
タイプ Register-Register
エンコード Fixed
ブランチ Condition code
エンディアン Bi (Big → Bi)
ページサイズ 8 KiB
拡張 VIS 1.0, 2.0, 3.0
オープン Yes
レジスタ
汎用 31 (G0 = 0; non-global registers use レジスタ・ウィンドウ)
浮動小数点 32
UltraSPARC IIマイクロプロセッサ
SuperSPARC TMX390Z50GF H359403658C

SPARC(スパーク、Scalable Processor Architecture)は、サン・マイクロシステムズが開発・製造したRISCベースのマイクロプロセッサであり、その命令セットアーキテクチャの名称である。

現在はSPARCインターナショナルの登録商標であり、複数のメーカーがこのアーキテクチャに基づいたプロセッサを製造している。 オープンソース版がある。

歴史の概要

SPARCはサン・マイクロシステムズにより、1985年に最初に開発された。

SPARCはRISCベースで、特に浮動小数点演算とバイナリレベルの互換性に注意が払われている。サン・マイクロシステムズは当初、自社のワークステーションに、モトローラ68000シリーズのMPUを利用していたが、後にカリフォルニア大学バークレー校のRISC Iをモデルに自社開発に着手。Sun4のSPARC搭載モデルを発表した。

SPARCは、完全ビッグエンディアンRISCアーキテクチャで、SPARCインターナショナル (SPARC International, Inc.) の登録商標である。SPARCインターナショナルは、SPARCアーキテクチャの普及と規格検定テストの実施を目的として1989年に設立された組織であり、SPARCアーキテクチャをオープンにすることで寿命を延ばすことを目的としている。テキサス・インスツルメンツサイプレス・セミコンダクタ富士通、サン・マイクロシステムズなどの製造業者がSPARCのライセンス供与を受けている。結果として、SPARCアーキテクチャは完全にオープンとなっており、GPLの下にオープンソースとして実装されたLEON英語版も存在する。

SPARCアーキテクチャの最初の実装はサン・マイクロシステムズのワークステーションで使われた。その後富士通などでも使われ始め、やがてさらに大きなSMPシステムやスーパーコンピュータや制御用としても使われるようになった。SPARCマシンは一般にSolarisオペレーティングシステム(サンがSPARC用に設計したオペレーティングシステム)と結びつけて考えられているが、NEXTSTEPLinuxFreeBSDOpenBSDNetBSDなどのオペレーティングシステムも使用できる。

アーキテクチャは何回か改訂されていて、最も新しいものがバージョン8と9である。1999年10月、富士通とサン・マイクロシステムズはバージョン9をベースにハイエンドSPARCプロセッサの共通仕様(コモン プログラマ リファレンスモデル)を共同開発することを発表した。この共通仕様は、SPARC Joint Programming Specification (JPS1) - Commonalityとして公開されている。また2005年12月、サン・マイクロシステムズはUltraSPARC T1をオープンソース化することを発表した。

SPARCは正統なUNIXが動く信頼性の高いCPUとして長らく幅広いシステムで用いられてきたが、2010年代クラウドコンピューティングの普及と運用実績の蓄積に伴い、大多数のシステムが汎用的なハードウェアでx86仮想化を用いてソフトウェア的に定義して構築されるようになった結果、SPARCは特に性能要求の厳しい極一部のシステムにのみ用いられるようになった[1]

特徴

SPARCアーキテクチャはカリフォルニア大学バークレー校のRISC I & II(バークレーRISC英語版)の設計に大きな影響を受けている。本来のRISC設計は必要最小限のものであり、機能や命令の種類を可能な限り切り詰め、クロックサイクル毎に命令を実行することを目指した。このため、乗除算命令が無い、分岐遅延スロットが存在するなど、MIPSアーキテクチャと様々な面で類似している。

SPARCプロセッサは通常128本の汎用レジスタを持つ。ただし、任意の時点でソフトウェアから見えるのは128本のうちの32本だけである。そのうち8本は汎用レジスタだが、g0レジスタは常に内容がゼロであり、実質的な汎用レジスタは7本で、常に同じ内容が見える。他の24本はコールスタックの一部をレジスタ化したものである。

これら24本のレジスタは、いわゆるレジスタ・ウィンドウを形成し、関数呼出とリターンの際に、このウィンドウがレジスタスタック上を上下に移動する。各ウィンドウは8本のローカルレジスタを持ち、8本のレジスタを上下の隣接ウィンドウのレジスタと共有する。共有されたレジスタは関数のパラメータ渡しと結果の値を戻すために使われ、ローカルレジスタは、各関数でのローカルな値を保持するために使われる。

SPARCの名称の由来にある「Scalable」とは、組み込み用途からサーバ用途まで同じ仕様を実装し、非特権命令に関しては完全に互換を維持することを意味している。アーキテクチャ上、用途に合わせて規模を変更できる点は、実装するレジスタ・ウィンドウの個数である。仕様では3個から32個までのウィンドウ実装を許可していて、実装者は32個を実装して関数コール性能を向上させるか、3個だけ実装してコンテキスト切り替え性能を向上させるか、あるいはその中間を選択できる。このため、SPARCのアーキテクチャはC言語など構造化プログラミング言語に向けて最適化されているとも言われる。同様なレジスタ・ウィンドウを持つアーキテクチャとして、Intel i960AMD 29000がある。

SPARCバージョン8(1987年)では、浮動小数点レジスタファイルは16本の倍精度レジスタを持つ。各レジスタは2本の単精度レジスタとしても使用でき、全部で32本の単精度レジスタとなる。2本の倍精度レジスタを四倍精度レジスタとして使用することもでき、全体で8本の四倍精度レジスタとなる。SPARCバージョン9(1995年)ではさらに16本の倍精度レジスタを追加したが、これらは単精度レジスタとしては使用できない(四倍精度レジスタ8本としては使用可能)。

タグ付き加減算命令はLSBの2ビットを無視して加減算を行う。これは、MLLISPなどのタグ付きの整数フォーマットを使うような言語の実装に有効と思われる。

仕様の履歴

アーキテクチャは何回か改訂されている。ハードウェアによる乗算と除算がバージョン8で追加されている。バージョン9ではかなり大幅な改訂が加えられ、64ビット化されたSPARC仕様が完成している。

さらにSPARC Joint Programming Specification (JPS1) では、MMU等のバージョン9では未定義とされた部分の仕様が規定されている。

サン・マイクロシステムズ固有のアーキテクチャ仕様であるUltraSPARC Architecture 2005では、命令とレジスタが追加され、超特権 (hyperprivileged) モードも追加された。この仕様はUltraSPARC T1から始まる新たなUltraSPARCシリーズで実装される。T1はCPUコアを8個備え、全体で32スレッドを実行できる。UltraSPARC Architecture 2005にはサンの標準拡張が含まれるが、それ以外はSPARC V9 Level 1仕様に完全準拠している。このアーキテクチャは1987年のSPARC V7からのアプリケーションのバイナリ互換性を維持している。

2005年12月にサン・マイクロシステムズはUltraSPARC T1の実装をオープンソース化した(OpenSPARC参照)。

SPARCの様々な実装の中で、サン・マイクロシステムズのSuperSPARCとUltraSPARC-1は非常に人気があったことから、SPEC CPU95CPU2000ベンチマークの基準システムとして使われている。

SPARCマイクロプロセッサ仕様
モデル 周波数
[MHz]
アーキテクチャ
コア数×スレッド数=スレッド数合計 プロセス
[nm]
トランジスタ数
[百万]
ダイサイズ
[mm2]
ピン数 電力
[W]
電圧
[V]
L1 Dキャッシュ
[k]
L1 Iキャッシュ
[k]
L2キャッシュ
[k]
L3キャッシュ
[k]
SF9010/MB86900 (or L64801) 14.28–25 V7 1988? 1/1
CYC7C601 25–40 V7 1989? 1/1
microSPARC I 40–50 V8 1992 1/1 800 0.8 225 288 2.5 5 2 4 -- --
SuperSPARC I 33–60 V8 1991-1992 1/1 800 3.1 -- -- 14.3 5 16 20 0-2048 --
HyperSPARC A 40–90 V8 1993 1/1 500 -- -- -- -- 5? 0 8 128-256 --
microSPARC II 60–125 V8 1994 1/1 500 2.3 233 321 5 3.3 8 16 -- --
HyperSPARC B 90–125 V8 1994 1/1 400 -- -- -- -- 3.3 0 8 128-256 --
SuperSPARC II 75–90 V8 1994 1/1 800 3.1 299 -- 16 -- 16 20 1024-2048 --
HyperSPARC C 125–166 V8 1995 1/1 350 -- -- -- -- 3.3 0 8 512-1024 --
TurboSPARC 160–180 V8 1995 1/1 350 -- -- 416 7 3.5 16 16 512 --
UltraSPARC I 143–200 V9 1995 1/1 500 5.2 315 521 30 @167 MHz 3.3 16 16 512-1024 --
HyperSPARC D 180–200 V8 1996 1/1 350 -- -- -- -- 3.3 16 16 512 --
UltraSPARC IIs (Blackbird) 250–360 V9 1997 1/1 350 5.4 -- 521 25 @250 MHz 2.5 16 16 1024 or 4096 --
UltraSPARC IIs (Sapphire-Black) 360–480 V9 1999 1/1 250 5.4 156 521 21 @400 MHz 1.9 16 16 1024–8192 --
UltraSPARC IIi (Sabre) 270–360 V9 1997 1/1 350 5.4 148 587 21 1.9 16 16 256–2048 --
UltraSPARC IIi (Sapphire-Red) 333–480 V9 1998 1/1 250 5.4 -- 587 21 @440 MHz 1.9 16 16 2048 --
UltraSPARC IIe (Hummingbird) 400–600 V9 2000 1/1 180 Al -- -- 370 13 max @500 MHz 1.5-1.7 16 16 256 --
UltraSPARC IIi (IIe+) 550–650 V9 2002 1/1 180 Cu -- -- 370 17.6 1.7 16 16 512 --
UltraSPARC III 600–900 V9/JPS1 2001 1/1 130 Al 29 330 1368 53 1.6 64 32 8192 --
UltraSPARC IIIcu 1002–1200 V9/JPS1 2001 1/1 130 Cu 29 -- 1368 -- 1.6 64 32 8192 --
Ultra SPARC IIIi 1064–1593 V9 2003 1/1 130 87.5 206 959 52 1.3 64 32 1024 --
UltraSPARC IV 1050–1350 V9 2004 2/1=2 130 66 356 1368 108 1.35 64 32 16384 --
UltraSPARC IV+ 1500 V9 2005 2/1=2 90 295 336 1368 90 1.1 64 64 2048 32768
UltraSPARC T1 1000–1400 V9/UA 2005 2005 8/4=32 90 300 340 1933 72 1.3 8 16 3072 --
UltraSPARC T2 1200–1400 V9/UA 2007 2007 8/8=64 65 503 342 1831 95 1.1-1.5 8 16 4096 --
SPARC T3 –1670 V9 2010 16/8=128 40 ??? 371 ???? 135 ???? 8 16 6144 --
SPARC T4 2850 - 3000 V9 2011 8/8=64 40 855 403 ???? 240 ???? 16 16 128 4096
SPARC64 101–118 V9 1995 1/1 400 -- -- -- -- -- 128 128 -- --
SPARC64 II 141–161 V9 1996 1/1 340 -- -- -- -- -- 128 128 -- --
SPARC64 GP 250–330 V9 1998 1/1 240 17.6 240 -- -- 2.5 64 64 8192 --
SPARC64 GP 400–810 V9 2000 1/1 180 Cu
150 Cu
30.2 217 -- -- 1.8 128 128 8192 --
SPARC64 V 1100–1350 V9/JPS1 2003 1/1 130 Cu 190 289 269 40 1.2 128 128 2048内蔵 --
SPARC64 V 1650–2160 V9/JPS1 2004 1/1 90 Cu 400 297 279 65 1 128 128 4096内蔵 --
SPARC64 VI 2150–2400 V9/JPS1 2007 2/2=4 VMT 90 Cu 540 421 -- 120 -- 128 128 6144内蔵 --
SPARC64 VII 2400–2520 V9/JPS1? 2008 4/2=8 SMT 65 Cu - 445 -- 135 -- 64 64 6144内蔵 --
SPARC64 VIIIfx[2] 2000 V9/JPS1/HPC-ACE 2009 8/1=8 45 Cu 760 513 1271 58 -- 32 32 5210内蔵 --
SPARC64 IXfx[3] 1848 V9/JPS1/HPC-ACE 2011 16/1=16 40 1870 484 1442 110 -- 32 32 12288内蔵 --
SPARC64 X[4] 3000+ V9/JPS1/HPC-ACE 2012 16x2=32 28 Cu
CMOS
2950 587.5 1500 ? ? 64x16 64x16 24576 --
SPARC T5 3600 V9 / OSA2011? 2013 8×16=128 28 ? ? ? ? ? 16x8 16x8 128x16 8192
SPARC M5 3600 V9 / OSA2011? 2013 8×6=48 28 ? ? ? ? ? 16x6 16x6 128x6 49152
SPARC M6 3600 OSA2011 2013 8×12=96 28 ? ? ? ? ? 16×12 16×12 128×12 49152
SPARC64 X+ (Athena+)[5] 3200–3700 OSA2011 / HPC-ACE 2014 2×16=32 28 2990 600 1500 392 ? 64×16 64×16 24M none
SPARC64 XIfx[6] 2200 OSA2011 / HPC-ACE2 2015? 1×(32+2)=34 20 3750 ? 1001 ? ? 64×34 64×34 12M×2 none
SPARC M7[7][8] 4133 OSA2015 2015 8×32=256 20 >10,000 ? ? ? ? 16×32 16×32 256×24 65536
SPARC S7[9] 4270 OSA2015 2016 8×8=64 20 >10,000 ? ? ? ? 16×8 16×8 256Dx4
256Ix2
16384
SPARC64 XII[10] 4250(>4350) SPARC-V9/JPS HPC-ACE VM / SWoC 2017 12×8=96 20 5,450 795 1860 ? 32×96 64×96 512 32M
SPARC M8[11] 5000 OSA2015 2017 32×8=256 20 >10,000 ? ? ? ? 16×32 32×32 128Dx32
256Ix8
65536
モデル 周波数
[MHz]
アーキテクチャ
コア数×スレッド数=スレッド数合計 プロセス
[nm]
トランジスタ数
[百万]
ダイサイズ
[mm2]
ピン数 電力
[W]
電圧
[V]
L1 Dキャッシュ
[k]
L1 Iキャッシュ
[k]
L2キャッシュ
[k]
L3キャッシュ
[k]

SPARC64

「京」のSPARC64 VIIIfx(大阪市立科学館

SPARC64は、HALコンピュータシステムならびに富士通が開発したプロセッサファミリであり、SPARCシリーズのハイエンドのプロセッサとなっている。

SPARC64 Vは富士通のPRIMEPOWERサーバシリーズで、SPARC64 VIおよびSPARC64 VIIは同社とサン・マイクロシステムズのSPARC Enterprise M3000からM9000に使用された。

富士通のメインフレームプロセッサと同じ開発者が設計・開発しているため、メインフレーム用プロセッサのRAS(信頼性、可用性、保守性)技術をすべて継承している。キャッシュメモリ、演算器、レジスタ等、どの回路でエラーが発生しても必ず検出できるよう、ECCパリティで保護している。エラーが発生すると、ECC、ハードウェア命令リトライにより訂正を行う。

万一、訂正不可能なエラーが発生しても、正常なコア、キャッシュメモリだけで動作し続けることができる。プロセッサの動作を記録する機能も持ち、エラー発生時の原因特定に役立つ。

また、スーパースケーラアウト・オブ・オーダー実行、ノンブロッキングキャッシュ制御、ハードウェア・プリフェッチ等の高速化技術を採用している。

SPARC64 VIおよびSPARC64 VIIでは、マルチコアマルチスレッド対応がなされている。

2009年に発表されたSPARC64 VIIIfxはHPC向け製品である。2-Way SMTからシングルスレッドになったが、コア数は4コアから8コアに増えた。また、メモリーコントローラがプロセッサに統合され、新規に開発されたHPC向け命令拡張「HPC-ACE (High Performance Computing - Arithmetic Computational Extensions)」が実装され、レジスタ本数が増加し、SIMD命令が強化された。

SPARC64 VIIIfxは、2011年6月、同年11月と2期連続でTOP500リスト首位を獲得したスーパーコンピュータの「」に採用されている[12]

2011年に発表されたSPARC64 IXfxはSPARC64 VIIIfxと同じくHPC向け製品である。クロック周波数が2GHzから1.848GHzに低下したものの、コア数は8コアから16コアに倍増し、メモリ帯域も64GB/sから85GB/sと向上している。

SPARC64 IXfxは、富士通のスーパーコンピュータPRIMEHPC FX102011年11月7日に販売開始、2012年1月より出荷[13][14])に採用されている。

SPARC64 Xは、UNIXサーバ向けプロセッサとして初めてHPC-ACEを実装し、富士通のUNIXサーバSPARC M10(2013年4月10日提供開始[15])に採用された。

SPARC64 X+は、富士通のUNIXサーバSPARC M10(2014年4月8日提供開始[16])に採用されている。SPARC64 Xのクロック周波数が3.0GHzであるのに対し、SPARC64 X+はそれを3.7GHzに向上させたうえで、暗号処理・十進浮動小数点数(IEEE 754形式とOracle NUMBER形式)・データベース処理をサポートする命令が追加された。また、従来不可能であったcall/returnを跨いだアウトオブオーダー処理を可能としている。

2019年8月、富士通は「京」の後継となるスーパーコンピューター「富岳」にSPARCとは異なるARMアーキテクチャを使用するA64FXを開発したことを発表した[17]

2022年2月、富士通はメインフレーム及びUNIXサーバーの開発・販売を2030年までに終了する方針を発表した[18]。SPARC64ファミリ搭載製品はSPARC64 XIIを搭載したUNIXサーバー「SPARC M12」が最後となる予定。

Rock

Rockはサン・マイクロシステムズがかつて自社開発していた、ハイエンド用のマルチコアSPARCモデルの開発コード名である。次期UltraSPARCとも呼ばれた。2007年1月の発表では、最大で16コアを搭載するとされ、2008年後半に提供予定とされた[19]。2008年2月のISSCC 2008では、16コアで最大32スレッドを並行実行し、アウト・オブ・オーダーを採用し、動作周波数2.3GHzを実現するとされたが、提供時期は最適化のために2009年以降へ延期が発表された[20][21]。更に2009年6月には、2008年の提供が延期されたのは社内で欠陥が発見されたためであり、開発中止が決定されたと報道された[22][23]

2010年1月27日、サン・マイクロシステムズはオラクルに吸収合併され、独立企業・法人としては消滅したがその後もSPARCの開発は人員を補強して続けられた[24]

参照

  1. ^ クラウド時代にSPARC/Solarisに何が求められているのか――x86/Linuxにはない優位性や使い続ける意義を考える”. @IT. 2024年2月3日閲覧。
  2. ^ Takumi Maruyama (2009年8月25日). “SPARC64™ VIIIfx: Fujitsu's New Generation Octo Core Processor for PETA Scale computing(ペタスケールコンピューティングに向けた富士通の新世代オクトコアプロセッサ)” (pdf). Fujitsu Limited. 2016年2月28日閲覧。 - HOT CHIP 21 発表資料
  3. ^ White paperスーパーコンピュータ PRIMEHPC FX10 の先進技術
  4. ^ 丸山 拓巳 (2012年8月29日). “SPARC64™ X: Fujitsu’s New Generation 16 Core Processor for the next generation UNIX servers” (pdf). 富士通. 2014年5月22日閲覧。
  5. ^ SPARC64™ X: Fujitsu’s New Generation 16 Core Processor for the next generation UNIX servers
  6. ^ SPARC64™ XIfx: Fujitsu’s Next Generation Processor for HPC
  7. ^ M7: Next Generation SPARC. Hotchips 26 – August 12, 2014. Stephen Phillips
  8. ^ Oracle's SPARC T7 and SPARC M7 Server Architecture. October 2015
  9. ^ SPARC S7 プロセッサ データシート Oracle
  10. ^ SPARC64™ XII: Fujitsu’s latest 12 Core Processor for Mission Critical Servers COOL Chips 20 講演資料、富士通 2017
  11. ^ SPARC M8 プロセッサ データシート Oracle
  12. ^ 馬場敬信『コンピュータアーキテクチャ 改定4版』、オーム社、平成28年11月15日 改定4版 第1刷 発行、80ページ
  13. ^ PRIMEHPC FX10 : 富士通
  14. ^ 【PC Watch】 富士通、最大23.2PFLOPSを実現するスパコンを発売 ~京で用いた技術をさらに発展
  15. ^ 富士通とオラクル、新UNIXサーバ「Fujitsu M10」を全世界に提供開始”. 富士通 (2013年4月10日). 2014年5月22日閲覧。
  16. ^ 富士通株式会社とオラクル・コーポレーションは、動作周波数最大3.7GHz、16コアの新プロセッサ「SPARC64 X+」を搭載し、従来に比べ約30%性能を強化したUNIXサーバ「SPARC M10-1」、「SPARC M10-4」、「SPARC M10-4S」を4月8日に全世界で販売開始します。”. 富士通ホームページ. 2014年7月29日閲覧。
  17. ^ PRESS RELEASE (技術):ポスト「京」のCPUの仕様を公表”. 富士通 (2018年8月22日). 2023年1月29日閲覧。
  18. ^ 玉置, 亮太 (2022年3月7日). “富士通メインフレーム撤退はいばらの道、雲をつかめるか”. 日経クロステック(xTECH). 日経BP. 2023年1月29日閲覧。
  19. ^ Sun、「Rock」を2008年にリリース
  20. ^ Sunがサーバー向けハイエンドプロセッサ「Rock」の概要を公表
  21. ^ Sun、Rockのリリースを2009年に延期
  22. ^ 「SunがサーバプロセッサRockの開発打ち切り」の報道
  23. ^ Sun Is Said to Cancel Big Chip Project - The New York Times
  24. ^ 日本オラクル、買収以降のSPARCプロセッサと最新世代の「M7」を解説”. 2020年7月6日閲覧。

関連項目

外部リンク


SPARC(スパーク)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 18:12 UTC 版)

死がふたりを分かつまで」の記事における「SPARC(スパーク)」の解説

巽の開発した量子コンピュータと、その中に作られ疑似人格Super Parallel Algorithm Ressonance Computer超並列計算共鳴コンピュータ)の頭文字取ってスパーク」または「スパーキィ」と呼ばれている。「MENTOR」の管理ネットワークマネジメント行い、巽の眼鏡ヘルメットなどの端末を介して助言などを行う。遥らのデュハナ潜入部隊サポート行っている。

※この「SPARC(スパーク)」の解説は、「死がふたりを分かつまで」の解説の一部です。
「SPARC(スパーク)」を含む「死がふたりを分かつまで」の記事については、「死がふたりを分かつまで」の概要を参照ください。

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