生成AIの「偽情報対策が必要」…産学9者の組織を主導する富士通の時田隆仁社長が意義を強調

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 富士通の時田隆仁社長が読売新聞のインタビューに応じ、生成AI(人工知能)を巡り「その果たす役割は大きいが、偽情報対策と両立しなければならない」と述べた。「1社でサイバー上の問題を解決するのは非常に難しい」と指摘し、富士通が主導して進める偽情報対策のプラットフォームの意義を強調した。

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インタビューに応じる富士通の時田社長(20日、川崎市中原区で)
インタビューに応じる富士通の時田社長(20日、川崎市中原区で)

 富士通、NEC、東大など産学組織の9者は、2025年度中の完成を目指し、偽情報の検知から真偽の判定まで統合的な対策につながるプラットフォームの構築を進めている。時田氏は「ビジネスを通じて、企業や自治体の業務は理解している。『学』の皆さんの高い知見をどう実装するか、つなぎの役割を果たしたい」と意欲を見せた。

 富士通は、AIなどデジタル関連事業の強化に向け、顧客の事情に応じたシステムやサービスを提案する人材の確保を進める。時田氏は、過去5年間でこうした人材を含む4万人の中途採用を実施したと明かしたうえで「社員の育成も含め、コンサルティング能力の拡充を図りたい」とした。

 他社の買収や連携では、「経営戦略に沿った企業か否かを軸に検討している」と強調。新興企業については「スピード感やアイデアの出し方で学ぶべきところが多い」と述べ、連携を模索する考えを示した。

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