今回は、話題のビジネス向けチャットサービス「Slack」を使って困ったことを紹介したい。

 もともと僕の会社では、メール中心にコミュニケーションを取っていたが、3~4年前からビジネス向けチャットサービスの「チャットワーク」を導入した。しかし、いくつかの課題があって、2018年6月にSlackに乗り換えた。

 チャットワークは、無料で利用できる範囲がかなり限られる。例えば、メッセージをやり取りする1つのテーマで「グループチャット」というものを1つ使うのだが、無料版はこれを14個までしか登録できない。また、無料だと広告が表示されてうっとうしく感じる。さらに僕の使っている環境では、ブラウザー(Chrome)での表示がイマイチで、グループチャットのリストが表示されないことがたびたびあった。アップデートで直ったり非表示になったりを繰り返していたのがいただけなかった。

 会社のメンバーはそれぞれ個人的にLINEを利用して待ち合わせなどに使っているようだが、それはそれでいいと思うし、止めるつもりもない。だが、会社としては公式のチャットが必要で、社としてSlackに乗り換えたわけだ。

Slackに乗り換えていろいろ困った
Slackに乗り換えていろいろ困った
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LINE感覚だと分かりづらい

 LINEやチャットワークでは、1つのアカウントの中に、様々なグループチャットが存在する。つまり自分と連絡を取る人はどのような立場の人であってもチャットをする相手というひとかたまりで登録されており、そこから必要な人だけを登録したグループチャットを作るわけだ。

 ところがSlackでは、1つのアカウントに複数の「ワークスペース」を作って、ワークスペースごとに人の集まりを設定できる。実はこちらの方が理にかなっている。会社で恒常的にやり取りをするワークスペースと、社外の人を含むワークスペースを作って、やり取りをする場をきっちり分けられる。

 ワークスペースが分かれていると「誤爆」などと呼ばれる書き込みミスが生じにくい。そのメンバーでのやり取りが不要になったら、ワークスペースを丸ごと削除してしまうことも可能だ。LINEとは、複数のデバイスから快適に利用できるという違いもある。