企業の中に蓄積された膨大なデータを分類・加工し、分析することで、意思決定に役立てる“ビジネス・インテリジェンス(BI)”。2000年前後に盛り上がったBI関連ソフトウエア製品の市場が、低価格製品やスイート製品の登場で再び活気づいてきた。BIツールに備わる機能は、この数年でどう変わったのか。価格によってソフトウエアの機能はどう違うのか。スイート製品と専用ツールに差はあるのか。BI環境を構築するために必要な機能を持つ主要28製品を徹底分析する。
本記事は日経コンピュータ8月21日号からの抜粋です。そのため図や表が一部割愛されていることをあらかじめご了承ください。本「特集2」の全文をお読みいただける【無料】サンプル版を差し上げます。お申込みはこちらでお受けしています。なお本号のご購入はバックナンバーをご利用ください。
「一式数億円とも言われる競合のBI製品とは1ケタ違う3000万円という価格で、5割以上のシェアを奪いにいく」――。6月27日、日本オラクルの三澤智光システム製品統括本部長は、旧シーベルシステムズのBI製品を衣替えした「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition」の発表会でこう宣言した。
図●ビジネス・インテリジェンス(BI)環境を構築するツール |
高価格の製品が幅を利かせるBIツールの市場では、低価格化の流れが関係者に大きな刺激を与えている。ここ2~3年、国内でBIツールの導入ブームが下火になったが、既存の有力ベンダーの間には、「スイート製品は、導入のしやすさ、値ごろ感で、中堅・中小企業などのすそ野を広げる役割を果たすだろう」(日本NCRテラデータ事業本部の吉川幸彦本部長)との見方が広がっている。
ガートナーが国内企業のCIOに技術面から聞いた「2006年のIT投資優先度」を見ても、「BI」は「セキュリティ強化ツール」、「ネットワーク、音声およびデータ通信」に次いで3位。日本オラクルなどのベンダーが仕掛ける低価格攻勢によって、潜在需要に火がつく可能性は高い。
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