さて、遂に livedoor Wiki が始まった。
ワタシ自身はまだほとんど触っていないが、使った人の評価は必ずしも良くないようだ。これなら @wiki のほうがいいという声もあるが、それならそれで @wiki や、もっと本式の Wiki を使いたい人に WikiRoom や HikiFarm として提供されるレンタルサービスの認知が広がればよいわけで、何より市が栄えることに期待したい。やっぱり Wiki にみうらじゅんを引っ張ってくるなんて企業でないとできないしね。
個人的には「なぜ今、Wikiなのか――livedoor Wikiスタート」におけるライブドアのネットメディア事業部サーチグループウィキチームの谷口正人サービスエンジニアの以下の発言に懐かしい感覚を覚えた。
「ネット上の情報が、堂々巡りの次の段階に来ている」――谷口さんはこう話し、一過性で、同じ話が繰り返されがちなブログや掲示板とは異なり、知識が蓄積・整理されるサービスとWikiを位置づける。
この「堂々巡り」というのはまさに Wiki の父 Ward Cunningham も artima.com におけるインタビュー Exploring with Wiki において言っていたことなのである。
Ward Cunningham: Because you can't keep up. There isn't a context. Discussion groups tend to keep covering the same ground over and over again, because people forget what was said before. I think the invention of the Frequently Asked Questions, the FAQ, was a response to that. A lot of times just reading the FAQ is more valuable than joining the discussion group.
FAQ-O-Matic と Wiki の関係については以前にも触れたことがあるが、FAQ がメーリングリストや掲示板に対応するものとすれば、ライブドアの人は Wiki はブログに対応するものと見ているわけだ。大枠で志向性は何らおかしなものではない。
ただ一番の問題は、あの企業に地道に息長く Wiki に取りくみ、盛り上げていく根気があるかということなのだが、そこらへん苦手そうなのがどうも……