ブラック・ミュージックがいちばん好きで、ロックはあまり通ってこなかった
戦慄 : どの曲が好きですか?
──どれも好きなんですけど、「broken」は驚きました。こういうヒップホップっぽいビートの曲も歌うんだと思って。
戦慄 : それもリファレンスが7個くらいあって、ここはこう、ここはこうってお願いしました。
──これはsooogood!さんの曲ですが、どんな経緯で頼むことになったのでしょうか?
戦慄 : ディグってるなかで、この人の音楽いいなと思ったのがsooogood!さんでした。私、一度気になったらAppleMusicでその人を検索して上から下まで全部聴くんですよ。
──すごい。
戦慄 : で、この人の曲全部いいと思って、すぐにオファーしてトントントンです。
──ちなみにどんなリファレンスだったか聞いていいですか?
戦慄 : (スマホのリストを見ながら)ディアンジェロと、「How Great Is Our God」ってゴスペルの曲みたいなメロディーラインで、スティヴィー・ワンダーがトークボックスでライヴしている映像があって、そうやってバラバラなところから、こういう雰囲気とかテンポ感とか多幸感とかを参考にしてもらいます。「broken」はブラック・ミュージック寄りの雰囲気にしてほしかったんです。
──それでモタついたタメのあるビートなんですね。
戦慄 : そうです。もっと後ろノリにしてくださいってお願いして。まぁ、ディアンジェロっぽい感じですね。
──戦慄さんが詳しいとは聞いてたけど、実際にこういう話を聞くとワクワクしてしまいます。
戦慄 : そうですかね? ブラック・ミュージックがいちばん好きで、ロックはあまり通ってこなかったんです。音色とかはこだわりました。もう何度もやり直していただいて……。新しいジャンルでも私っぽさが消えないようにエレクトロな音色でまとめてもらいました。
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──結果的にほかでは聴けないポップスに仕上がっていると思います。
戦慄 : 自分は何もしてなくて、クリエイターの人に無理言ってやってもらってるだけなので、本当に感謝です。
──上がってきたものに対してオーダーできるのはすごいですよ。やりたい形が見えているわけで。
戦慄 : そのうち「お前がやれよ」って言われそう(笑)。みなさんには頭が上がらないです。
──ケンモチさん以外の曲だと、RIKEさんが1曲書いてますね。
戦慄 : 「Distance」は、もっとわかりやすいのを作ってみようと思ってできた曲です。
──アルバムを作る上で必要かなと思った?
戦慄 : そうです。尖りすぎてるから、わかりやすいのがあった方がいいよねということで「soda」を作ったら、すごく評判が良かったんです。さらに寄り添ってみようってことで「Distance」ができました。そうやって、一度寄り添ってみましたが。
──が?
戦慄 : すぐに路線を戻しました(笑)。すごくいい曲なんですけどね。どっちにしろ、みんなは供給された曲を聴いてくれるんだったら、じゃあ何を投げてもいいかなって。「broken」もいいと言ってくれる人が多かったので、次はどんなヘンテコなやつ作ってみようかなって突き放してみたくなってます(笑)。サイリウムを振るのも困難なくらいな曲をやりたい。悪目立ちして、音楽を聴く人にこっちから見つかりにいくのもいいのかもしれないと思ったりもします。
──個人的には大歓迎です! ちなみに、歌詞はどのくらいの重きを置いてますか? やっぱりサウンドとダンス重視なのかなと思うんです。
戦慄 : ああ、たしかに歌詞はあんまり興味ないです。ファンにはかなのちゃんに書いてほしいって言われるんですけど、思いが乗りすぎてめっちゃしんどいから書けないんですよ。私の思いが乗りすぎない方がいいなと思っていて。ただ、たまにケンモチさんがふざけすぎるので、そういう時は「ちょっとすみません」って言って変えてもらいます(笑)。サビは入ってきすぎない歌詞にしてくれているし、でも耳残りしやすので、それはおもしろいなと思っていて。聴いている音を妨げない歌詞というのはこだわりがあるかもしれないです。
──メッセージが乗りすぎないものにしたい。
戦慄 : でも、内容が薄すぎるのも気になるので、意味ありげな方がいいんですよね。こだわりがないわけじゃないんですけど、こだわりがない風に見せるこだわりがあるので、そこの理想は高いのかも。歌詞でいいことを言おうとか泣かせようっていうのはないですね。自分の思いが伝わるのもやるとしたら、私が書くのがいちばん早いかなとは思います。でも、重くなるんだよなぁ。
──少しあってもいい気がします。ファンの人も嬉しいでしょうし。
戦慄 : たしかにそうだよね。バリバリのダンス曲じゃない時に書いてみようかな。結局、共感できない歌詞になるかもしれないけど(笑)。
──最後に、戦慄さんがアルバムでこれはよくできたなと思う1曲を挙げるとしたら?
戦慄 : 勝負の場で1曲やれと言われたら「Iceblink」をやると思う。やってきたことのプチ完成形ができたなって思います。これがイカつさの頂点なので。
──イカつさを理由に1曲選ぶのが戦慄さんだなと思います。
戦慄 : ちょうどいいものもやりたいですよ!(笑)。「unstable」とかはちょうどいいんじゃないかな? ちょっとゆるいヒップホップでエモ系というか。クラブ周りをするようになって、若い子が好きそうな曲ってどんなんかなっていうのは考えるようになりましたね。だから、ダンス抑えめでラップメインの曲もほしいなと思い始めてます。それを意識するフシと、やっぱり尖り散らかしたいフシがあるので(笑)、その両方ともやっていけたらなと思ってます。
編集 : 西田健
戦慄かなの、「solitary」配信中!
INFORMATION
●戦慄かなのソロライブ「LEVEL UP vol.4」
日時:2023年2月7日(火)
op/st 18:00/19:00
会場:渋谷WWW
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町13-17 ライズビル地下
TEL:03-5458-7685
前売チケット:4,000円(+1D)
https://eplus.jp/kananosenritsu0207/
出演:戦慄かなの
guest act:眉村ちあき
1/14(土)21:00情報解禁、チケット販売開始
●2023年6月28日(水)新宿歌舞伎町
Zepp Shinjuku(TOKYO)にて
戦慄かなのワンマンライブ開催
チケット販売開始日程など詳細は後日発表
PROFILE
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戦慄 かなの(せんりつ かなの、1998年9月8日生まれ)
フジテレビ「アウト×デラックス」2022年3月までレギュラー出演
セルフプロデュースアイドルユニット「femme fatale」で実妹・頓知気さきなと活動中
2021年6月1stシングル「Fire Paan」をリリースしソロ活動を始動
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