【第三期BiS 連載vol.21】がむしゃらに、全力で突っ走りたい──無敵のトギーは何度でも立ち上がる
第三期BiSを追跡する連載『BiS 3度目の正直は、本当にあり得るのか!?』。メンバー個別インタヴュー5周目の第3回は、第三期BiSの元気印トギーに怒涛の2020年を振り返ってもらいました。彼女が胸に抱く大きな目標とは。ちなみに今回の衣装はホラー映画『チャイルド・プレイ』に登場するキャラクター、チャッキーがテーマとのこと。写真にもご注目を。(編)
第三期BiS、1st EP『ANTi CONFORMiST SUPERSTAR』ロスレス配信中!
INTERVIEW : トギー
12月18日、なかなかライヴが出来なかった日々を超え、ワンマン・ライヴ〈The DANGER OF MiXiNG BiS〉を東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催したBiS。辛かった日々を超え2021年、また全国の研究員に会いに行くために全国ツアーの開催を発表。まだ先の見えない状況ではあるが「私たちは何度でも立ち上がります」という宣言にもとれるツアーの発表に、第三期BiSの信念を感じた。今回は、そんな第三期BiSの精神であり、ライヴ中に開催された〈第1回BiSガチンコスクワット対決〉ではしっかり(?)優勝していたトギーに単独インタビューを決行。トギーが如何に無敵か、またこのインタビューでわかった気がする。是非、お読みください。
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 水上健汰
写真 : 大橋祐希
息を吐けば良くねって思って、息を吐いてみたら治りました。
――“CURTAiN CALL”のPVでは、これぞ第三期BiSというように、真っすぐがむしゃらに101回“CURTAiN CALL”を踊っていましたね。とはいえ、第三期BiSの元気印でもあるトギーでもやっぱりあの撮影はきつかったの?
トギー:私はあんまり辛くなかったんですよね。
――本当?
トギー:確かに私も終わった後に過呼吸みたいな感じにはなっちゃったんですけど「(息を)吐けば良くね? 」って思って、息を吐いてみたら治りました。たぶん急に動きを止めたせいで、いっぱい空気を吸っちゃったのかな? はじめて過呼吸になったんですけど、すぐに治りました(笑)。
――過呼吸になるくらいには辛かったと。
トギー:でも辛いのがメンバーだけじゃなかったから頑張れたっていうのはあると思います。あのMVを撮っている5時間もの間に、山田健人監督はずっとカメラを担いで映像を撮っていて、トイレもいけないので、おむつまで用意して撮影に臨んでいたとも聞きました。「次の日に右手が挙がらなかった」ってTwitterで言っていたんですけど、私も一度、無観客ライヴの時の演出の一環でカメラを持ったんですけど、カメラってすごく重いんですよ。そんな重いカメラを5時間も持っていてくれたのが嬉しくて頑張れました。山田監督だけじゃなくて、照明さんだって5時間、何度も照明を付けたり消したりしてくれたし、スタッフさんもずっと立って見ていてくれて。私、2時間立つだけでも辛いのに…。
――サプライズで出された101回目の”解散ライヴ”のテロップについてはどんな気持ちになったんですか?
トギー: “CURTAiN CALL”の〈もう終わり?? 足りないよ。。。〉っていう歌詞はその日のライヴが終わることに対しての感情なのかなって、私はずっと思っていたんですけど、もしかしたらもっと大きな”BiSの終わり”に対しての感情なのかもなって、この時初めて気が付いたんですよね。そこで改めて「やっぱり終わりたくない」って思いました。やっぱり辛いことが好きなんですよ。自分の限界を突破して、そこから成長していくのが好きなんです。
――『"プロパガンダ"と"PROPAGANDA"』の選曲はどうですか? トギーが入っていて欲しかった曲は何ですか?
トギー:これはこれですごくいいんですけど、強いて言うなら”LET'S GO どうも”ですかね。あとは『ANTi CONFORMiST SUPERSTAR』から”DESTROY””イミテーションセンセーション”どっちかが入ってほしかったですね。私自身も何度かその3曲には投票したんですけど…。入っていない…。でも一番好きなのは”STUPiD”ですね。
――それは何故ですか?
トギー:聴くとワクワクするんですよね。「人生1度キリしかないから死ぬほど楽しんでおこうよ」っていう気持ちになれます。”STUPiD”は1日のはじまりに必ず聴きます。〈明日死んじゃったらどうするの〉っていうことですよ。
くじけそうになっても、それでも私はスーパーマンになりたいと思っている。
――みんなにもっと聴いてほしい曲といえばどの曲?
トギー:やっぱり“HiDE iN SEW”かなって思います。この曲は私のなかでもかなり特別な曲になっていますね。この曲は第一期の“Hide out cut”を連想するような曲というのもあるんですけど、何よりも「渡辺淳之介」っていう感じが出ている曲だと思うんです。
――渡辺さんのことが本当に好きなんですね。
トギー:渡辺さんはこの歌詞を大切に書いたんだなって思うんですよ。そういう歌詞を歌えることが嬉しい。歌詞にもいろいろなとらえ方があるとは思うんですけど、〈I feel that be getting weird something. Don't feel be satisfied.〉〈Give me give me solid confidence. Then I can live〉の「満足できているわけでもないし、俺にもっと硬い自信をくれ! そうすれば俺は生きられる」のところが凄く自分に刺さって。もっとやんなきゃみたいな。サビでも〈I am not superman and satisfied too less.〉〈私はスーパーマンでもないし、満たされているわけでもない〉とか、歌いだしの〈When I was a kid, there was nothing I couldn't do.〉〈子供の時はできないことなんて無いと思っていた〉って歌っているんです。確かに、最近「私にもできないことがあるな」とか「私はスーパーマンになれないかもしれない」って思うこともあるんですよ。でも私はまだスーパーマンになりたいって思っているし、なんでもできるって思っているんですよ。
――トギーにとってのスーパーマンとは?
トギー:私にとってのスーパーマンはBiSHとかBiSとかGANG PARADE(現GO TO THE BEDS、PARADISES)のような音楽で私を救ってくれた人達です。私はやっぱりスーパーマンになりたいんですよ。
――PV撮影でも大変なことをしてきたと思うし、上を目指すためになんでもやってきていると思うんですけど、休みたいって思ったことはない?
トギー:実は1回だけ名古屋の〈KiLL YOur WiNTerxxx -but fall-〉の前くらいに、体を壊して、無気力で感情がないみたいな時期があったんですよね。その時にはじめて渡辺さんに電話をしました。でもその状況を「これは病気だわ」って私は割り切れたので、この状況はどうしたら治るのかっていうような考えになれて、1週間くらいですぐ元気になれました。
――なんて電話をしたんですか?
トギー:「ちょっと病んでるかもしれません」って電話をかけて。「なにもないのに涙がでます」って言ったら「それは… 病んでるな」って渡辺さんに言われました。それで「ちょっとご飯でも行こうか、おいしいものを食べたら元気が出るから」という話になり、ご飯に連れて行ってくれて、おいしいお肉を食べさせてくれました。落ち込んでいるときに手を差し伸べてくれる大人がいるっていうことを実感できたのが大きかったです。
なにも考えないって決めていたのに、はじめに出てきた願いが「BiSが売れますように」だったんです。
――おいしいものを食べると気が楽になることもありますもんね。
トギー:あとは熱海に行きました。東京の街に縮こまっているよりも、ちょっと違う場所に行って気分を変えようと思ったんですけど、私の知っている場所が熱海しかなくて。熱海では、ただ海を眺めて「あぁ動いているな」って思ったり、とにかく何も考えないで熱海に行こうって決めたんです。それで神社に行ったんですよ。財布に小銭がたくさんあったから、神社に参拝しようと思って。何も考えないで行こうって決めていたのに、いざ参拝するときに、最初に出てきたお願いが「BiSが売れますように」っていうことだったんですよ。その時に「東京に帰ろう」って思えました。そこで「よし頑張るぞ」って。
――約10カ月ぶりの渋谷でのワンマン・ライヴ〈The DANGER OF MiXiNG BiS〉が終わりましたが、このライヴはライヴが出来なかった期間から研究員の前に帰ってきた〈KiLL YOur WiNTerxxx〉シリーズの集大成でもあり、2020年の集大成でもあったと思います。〈The DANGER OF MiXiNG BiS〉を終えて、素直な感想をお聞かせください。
トギー:やっぱりライブは最高だなと改めて思いました。めちゃくちゃたのしかったです。1年間の集大成でもあるんですけど、なんとなく、新しい始まりの日のような感覚もありました。いつも今日のライブは今日しかないって思ってライブやってるんですが、この日は特に今日が人生最後のライブだみたいな気持ちがあって、多分年末だからなんですけど(笑)。終わってからは生まれ変わったような気持ちでした。次に繋がるスタートを上手く切れていたら良いなと思います。でも反省点もめちゃくちゃあるので休む間もなく改善して次のツアーまでにもっと成長できてるようにもっと頑張りたいです。
――しっかりしたセットに、〈第1回BiSガチンコスクワット対決〉など、派手な演出も取り入れられていましたが、やってみてどうでしたか?
トギー:いつもMVなどでお世話になっている山田健人監督に演出していただきました。登場のプロジェクションマッピングの演出をリハーサル時に客席から見たとき、感動して泣いてしまって。すごくワクワクする音楽がかかって、光が綺麗で、これから何か始まるドキドキを演出が倍増させてくれて、全部BiSのこの日のために色んな人が関わって時間かけて作ってくれたことが嬉しかったです。めっちゃ緊張しました!(笑)。“thousand crickets”はいつも音に合わせてやっているスクワットを今回は回数を競って対決しました。競うって言われた日から家でスクワットを練習してたのであまりつらくなかったんですが、ペースが乱れないギリギリの速さでやってしまって。残り30秒から飛ばしたんですが、飛ばせるってことは最初から本気じゃなかったってことだと終わってから気付きました。勝つための戦略を使わず、次があるならガチンコ対決なので最初から本気で飛ばそうと思います。第1回って書いてあるので次がありそうでこわいです!スクワットした後いつもより踊れなくなっちゃったので、もっといっぱい体力つけます。本番中は誰が勝ったか分からなくて、勝者は横みたときに隣にいたネオだと思ってたんですが、勝てて嬉しかったです!
――まだまだ新型コロナ・ウィルスに余談を許さない状況ではあると思いますが、2021年、全国を回るツアーを行う宣言をされていました。MCでも「どんな困難が来てもぶっ壊して、私は研究員と武道館に行きたいです」という発言が凄く印象的でしたが、全国にいる研究員、そしてまだ見ぬ未来の研究員に何かメッセージがあればお聞かせください。
トギー:1月から10都市を回るツアーをさせていただきます。短期間に各地を回るので、ライブして移動してライブしてってなるのかなと思っていて、すごく濃密な日々を過ごせそうで楽しみです。行ったことのない場所にもいけるので、ずっと待っていてくれた研究員にやっと会いに行けることが嬉しいです。武道館はすごく遠い目標で、絶対に叶えたい夢です。1年間、どうしようもないものに進みたい道を閉ざされたり先が見えなくなったりしたけど、もう邪魔されないぞって気持ちが強くて。研究員と一緒に目標を共有したかったし、言葉にして改めて気合いを入れ直すために言いました。もっとBiSが大きくなるためには、そのとき目の前にあるものに対して全力で真剣に向き合っていくことが大事だと思うので、BiSのために考えられているか常に問いかけて過ごしていきたいです。研究員と未来の研究員とこれから色んな場所に行きたいので、BiSは毎日全力で頑張ります。まだ何もできないけど、BiSの存在が心の支えだったり救いになれたら嬉しいなと思っているので、そうなれるようにとにかく頑張ります。これからもよろしくお願いします。
――2021年はどんな動きをしたいと思っていますか?
トギー:いまよりはライヴが出来るのかなと思っています。やっぱりいちばん伝えたいことはライヴを通して伝えたいし、とにかくいっぱいライヴをするっていう。そして、成長してどんどん大きくなりたいなと思います。多分私たちのやる事はいまとは変わらず、がむしゃらに全力で、ずっと前を向いて突っ走りたいです。
編集 : 西田 健
第三期BiSの音源はOTOTOYにて配信中!
RELEASE INFORMATION
■アルバム「"プロパガンダ"と"PROPAGANDA"」<完全生産限定盤>
¥2,200(tax in)CRC-1882/3
購入者特典:メンバーソロチェキ(ランダム配布)
<販売>※発売日までの取り置き・ご予約は承っておりません
タワーレコード及びTOWERmini全76店舗:11月25日(水) 各店営業開始時間からの販売開始
タワーレコードオンライン:11月25日(水) 12:00~販売開始
- 収録内容-
"プロパガンダ"(11曲収録):
1. STUPiD(NEW TYPE Ver.)
2. BiS-どうやらソンビのおでまし-(NEW TYPE Ver.)
3. SURRENDER(NEW TYPE Ver.)
4. this is not a love song(NEW TYPE Ver.)
5. FUCKiNG OUT
6. テレフォン
7. BASKET BOX
8. IT'S TOO LATE
9. I WANT TO DiE!!!!!
10. CURTAiN CALL
11. HiDE iN SEW
"PROPAGANDA"(10曲収録):
1. STUPiD(NEW TYPE Ver.)
2. BiS-どうやらソンビのおでまし-(NEW TYPE Ver.)
3. SURRENDER(NEW TYPE Ver.)
4. this is not a love song(NEW TYPE Ver.)
5. FUCKiNG OUT
6. テレフォン
7. BASKET BOX
8. IT'S TOO LATE
9. I WANT TO DiE!!!!!
10. CURTAiN CALL
■『"プロパガンダ"と"PROPAGANDA"』楽曲投票特設サイト
URL:https://bis-propaganda.com/
LiVE SCHEDULE
■BiS ツアー「KiLLiNG IDOLS TOUR」
<2021年>
1月17日(日)仙台・GiGGS
1月20日(水)広島・BLUE LIVE
1月21日(木)高松・feathalle
1月23日(土)名古屋・Zepp Nagoya
1月24日(日)大阪・Zepp Osaka bayside
1月27日(水)熊本・Drum B.9 v1
1月28日(木)福岡・Zepp Fukuoka
1月31日(日)神奈川・KT Zepp Yokohama
2月10日(水)神奈川・KT Zepp Yokohama
2月12日(金)東京・Zepp Tokyo
2月14日(日)北海道・Zepp Sapporo
■WACK TOUR2021"TO BE CONTiNUED WACK TOUR"
<2021年>
2月6日(土)@福岡・Zepp Fukuoka ※EMPiRE/BiS
2月7日(日)@大阪・Zepp Osaka Bayside ※BiS/PRADISES
3月17日(水)@東京・Zepp Tokyo ※BiSH/BiS/GO TO THE BEDS/Wagg
※チケット詳細:https://www.brandnewidolsociety.tokyo
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トギー : @TOGGY_BiS
イトー・ムセンシティ部 : @MUSENSiTEEBUBiS
チャントモンキー : @CHANTMONKEE_BiS
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