2024-09-08

兄が開示請求を受けた

昼食の席で母が「郵便が来てるよ」と兄に封書を渡した。

そのときの兄の顔は、今でもはっきりと覚えている。

中身を確認した兄の顔は真っ青というのか、目が泳ぎ、完全に挙動不審だった。

そのあと兄は急に部屋に引きこもった。

私たち心配になって「何だったの?」と兄に聞いたけど、完全に無視

兄は「別に、何でもないよ」って顔を逸らして答えた。でも何か隠してるのは丸わかりだった。

母と私はその雰囲気に呑まれて、不安はどんどん大きくなった。

夕食のとき、母が「本当に何でもないの?」と尋ねたら、兄がついに折れた。

もう隠し通すのは無理だって悟ったのか、ボソボソと語り始めた。

兄は、ネットインフルエンサー女性に対して卑猥DM誹謗中傷を何度も送っていたらしい。

そこで初めて開示請求だったことを知った。

母と私は、そんなこと信じられなくて、どうしてそんなことしたの!?って兄を問い詰めた。

涙目になって、心の底から悲しくなったよ。

だってネット誹謗中傷とか、そんな卑劣なことをまさか兄がしてたなんて。

信じられなかった。

でも、兄は悪びれるどころか、うすら笑いを浮かべながら

「俺がイケメン非モテじゃなかったら、善人でいられたよ」

なんて、さらっと言い放った。

その瞬間、私は胸が張り裂けそうだった。それが言い訳なのか?って。

イケメンじゃないから、モテいから、卑猥DMを送っても許されるってこと?

そんなのおかしいでしょって泣きながら兄を責めたけど、全然聞く耳持たない。母も泣いてた。こんなに情けないことってある?

兄が30を超えてこんな言い訳をするとは思わなかった。

私も母も、何をどう言えばいいのか分からなかった。

ただ、もうモテないことがそこまで人を狂わせるのかと思って怖くなった。

見た目が全てだと信じ込んでる兄が、どれだけ無意味なことをしてるのか、分からないのかと何度も問いただしたけど、最後まで「俺がイケメンだったら良かったんだよ」って。

最終的には、もうどうしようもないのかもしれないって諦めの気持ちが湧いてきて、母と二人で泣きながら兄のことをただ見つめた。

情けないって言葉じゃ足りないくらい、心が痛んだ。

兄にとって、モテないことがそんなに大罪なんだろうか。

私はただ、見た目だけじゃなくて、もっと大切なものがあるって分かって欲しかった。

でも、それを伝える方法が分からないまま、話は終わってしまった。

私はどうすればよかったのだろうか。

今でも分からない。

ただ兄には、しっかりと罪を償ってほしい。

そして、自分の過ちを認めて、ちゃんと更生してほしいと心の底から願っている。

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