「オブジェクト」と似て非なる言葉に「エンティティ」がある。リレーショナル・データベース設計で使用されるER図(エンティティ・リレーションシップ・ダイアグラム)の「エンティティ」だ。だが「エンティティ」という言葉は,オブジェクト指向の本にも登場する。それが「エンティティ・クラス」という言葉だ。また,UML(Unified Modeling Language)という表記法が登場するまでは,オブジェクト指向分析・設計においてもクラス図の代わりにER図が使用されていたことがある。 それと同様に,いくら説明を聞いても釈然としないのが,リレーショナル・データベースとオブジェクト・データベースの違いだ。それらの違いを概念から探り,整理していく必要がありそうだ。 今回は「オブジェクト」と「エンティティ」の概念の違いについて,アリストテレス先生に聞いてみたい。 (アリストテレスの経歴と業績などについては,末