ちょっと気の毒な53歳がいる。現在、就活中。1ヵ月ほど前までは改革派知事として名を馳せていた松沢成文前神奈川県知事だ。 「どこか大学で授業でもできないかなあ」 と、永田町関係者などに尋ねて歩いているという。 エリート知事だった松沢氏の人生が狂ったのは、石原慎太郎ファミリーによるお騒がせ都知事選に巻き込まれたためだ。石原氏が一旦は不出馬を漏らし、秘書軍団の一部が、首都圏構想で石原氏を信奉していた松沢氏を引っ張り出した。 ところが、マスコミや政党の支持率調査で松沢氏は東国原英夫前宮崎県知事に歯が立たないことがわかった上に、この結果をネタに自民・公明が石原氏を必死で口説き、4選出馬へと翻意させてしまったのだ。 ワリをくった松沢氏だったが、「出馬辞退の見返りに副知事などの要職で処遇し、石原都知事の後継に指名するという条件で降りる話がついた」(自民党幹部)はずだった。だが、この約束がアダとなる。 「