東京都の猪瀬直樹知事が、2013年中にも都営バスの一部路線を24時間運行する意向を表明しました。 政府の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)でも「アベノミクス戦略特区」の例として言及されており、その実現が現実味をおびてきました。ただし、労働環境の変化など課題も多く、賛否さまざまな意見が出ています。 バスだけでは意味がない? 今回、試験的な24時間運行が検討されているのは、都営バスの渋谷~六本木間。一方、都営地下鉄については、運行時間の延長を検討するだけにとどまっています。 理由のひとつが、深夜に行う保線作業です。ニューヨークの地下鉄は、多くが複々線(1路線あたりの線路が4本)であるため、深夜にはこのうち2本で保線作業を行い、別の2本に電車を走らせることで24時間運行を実現しています。東京の地下鉄は複線(1路線あたりの線路が2本)ですから、ニューヨークのようにはいきません。 都営バスだけが2