●『響け!ユーフォニアム』、第六話。うーん、今回は、演出にしても作画にしても、いつものキレがなかった感じがする。今回のように、特に大きな出来事が起こるわけではない(しかし予兆を惹起する)インターリュードのような回こそ、演出のキレが試されるのだし、「ユーフォニアム」はまさにそこが素晴らしかったのだけど。 ただ、今回改めてすごいと思ったのが、黄前久美子の役を演じる黒沢ともよの演技だ。今回は、黒沢ともよの演技を堪能する黒沢ともよ回という感じ。そもそも、黄前のキャラは、主役キャラではなく、『ドカベン』でいえば殿馬のような、『ドラえもん』でいえばスネ夫のような、脇にいるべき曲者キャラが、表面だけ主役塗装して前に出ているような感じで、とても複雑で難しいキャラだと思う。それが成り立っているのはこの演技があってこそだろう。 高坂役の安済知佳の演技も絶妙だと思うけど、こちらは、オーソドックスな声優演技として