何が兄弟を凶悪なテロに駆り立てたのか。それぞれの夢を持ちながら、人生を歩んでいた移民一家の兄弟。アマチュアボクサーで活躍した兄は大学を中退、弟は成績優秀者で、多額の奨学金を得て大学へ進学していた。2人の間で、どのように「テロの兆し」が醸成されたのか、捜査が待たれる。 地元紙「ボストン・グローブ」(電子版)によると、兄弟は約10年前に一家でキルギスタンから移民してきた。元弁護士だった父親は、米国では自動車の修理工として働き、母親は美容師だった。地元テレビなどによると、両親は2年ほど前に帰国したという。 死亡した兄のタメルラン・ツァルナエフ容疑者(26)は、エンジニアを目指し、ボストン近郊にあるバンカーヒル・コミュニティ短大に進学したが、単位を取れずに退学した。元アマチュアボクサーで、全国大会のタイトルも持っていた。近所の住民によると、最近はイスラム風の服装をまとうことが多くなっていたという。