難問を解けずに行き詰まったら、どう突破口を見いだせばよいのだろう。とりあえず寝るべしと豪語した偉人たちもいる。しかしそれは科学的に有意義なことなのか? そうした睡眠の効果を検証した最新の研究を、英国の心理学者が紹介する。 「夜に解くには難しい問題も、睡眠委員会が取り組んでくれた翌朝に解決しているという経験はよくある」と言ったのは、作家のジョン・スタインベックだ。 ほかにも多くの人が、夢のなかで突破口や革新的なアイデアを思いついたと主張してきた。こうした言い分が現代科学によって裏づけられていることが、近年の睡眠の科学研究から示されている。 2024年のある研究で示されたのは、睡眠のおかげでわれわれはより合理的で、充分な情報に基づいた判断ができ、紛らわしい第一印象に惑わされずに済むということだ。 米デューク大学の研究者たちが実施したこの実験で、ガレージセールのバーチャルゲームに参加した被験者た