2012年11月16日(金曜日) 最近、ロンドンに本拠地を置く経済誌「エコノミスト」とOECDから世界経済の超長期見通しが出た。それぞれ2050年と2060年までを見通しているが、日本についての見方はだいぶ違うようで面白い。一言で言えば、「エコノミスト」は相当悲観的で、日本は今後とも衰退し、急速にプレゼンスを失っていくと予測している。OECDはこれよりは楽観的だが、それでも2011年で世界の7%を占めている日本のGDPは2060年には3%に落ち込む、としている。どちらの予測を信じるにせよ、日本の世界に占める地位は現在に比べて大いに縮小する。日本の衰退は誰もが疑わない、ほぼ確実なことのようだ。 1. 経済問題の大半は人口動態で引き起こされる 日本の将来はなぜかくも悲観的に見られるのか? 制御不能の財政赤字の拡大か、決められない政治の所為か。そんなことは先進国であれば、どこも大して変わらない。